→INDEX ■■■ 「古事記」解釈 [2023.8.17] ■■■ [778]参考周興嗣:「千字文」 "又 科賜百濟國 若有賢人者貢上 故 受命以貢上人名和邇吉師 卽論語十卷千字文一卷幷十一卷付是人卽貢進" 日中双方に於いて、ついこないだまで、漢字手習いの書の定番中の定番だったころもあるし、「古事記」がこの1,000文字をどの程度カバーしているのかザッと見るためにも整理しておきたい文章である。もっとも、普通は書道のお手本であって、読解は片隅に置かれるとも聞くから、少々違うかもしれないが。 (尚、現代中国語の教育課程における常用漢字は2,207文字。) そうそう、この漢文の読み方は、当然のことながら、音訓並列たるべし。こんな具合に。・・・ 4文字250句が並ぶと流石に全体構成が見えなくなると思うが、それはどうも現代人の感覚。 この程度の暗記はたいしたことはなかったようだから。 出典のほどは調べたことはないが、伝説的語学力の持ち主小野篁は4歳で読んだとか言われるほど。そんな話が生まれるのも、考えてみれば当たり前。誰でもが覚えさせられた書だったというに過ぎない。 現代人にはとてもそんなパトスは持ち得ないので、個々の句の内容ではなく、全体の流れのイメージがつかめるような小表題を振ってみることにした。・・・一目瞭然だが、国史と儒教を学ばせるための導入書である。 この程度の漢文(語彙)が注釈無しで意味が解らないと、大人の常識が通用せず、会話が成り立たなかったことを意味しよう。 周興嗣:「千字文」 一の一(1〜18) ≪天地の部≫ 天地玄黃 宇宙洪荒 【宇宙観】 日月盈昃 辰宿列張 【天体】 寒來暑往 秋收冬藏 【四季】 閏餘成歲 律呂調陽 【時間】 雲騰致雨 露結為霜 【天候】 金生麗水 玉出崑岡 【鉱物】 劍號巨闕 珠稱夜光 【金属宝玉】 果珍李柰 菜重芥薑 【果菜】 海鹹河淡 鱗潛羽翔 【海河魚鳥】 一の二(19〜36) ≪人皇の部≫ 龍師火帝 鳥官人皇 【先帝】 始制文字 乃服衣裳 【制度】 推位讓國 有虞陶唐 【王朝】 弔民伐罪 周發殷湯 【帝制】 坐朝問道 垂拱平章 【統治】 愛育黎首 臣伏戎羌 【徳政】 遐邇壹體 率賓歸王 【徳-国風】 鳴鳳在樹 白駒食場 【徳-風土】 化被草木 ョ及萬方 【徳-世界】 一の三(37〜50) ≪五常の部 儒教(一)≫ 蓋此身髮 四大五常 【仁義礼智信】 恭惟鞠養 豈敢毀傷 【修身】 女慕貞求@男效才良 【倫理】 知過必改 得能莫忘 【知能】 罔談彼短 靡恃己長 【談恃】 信使可覆 器欲難量 【器量】 墨悲絲染 詩讚羔羊 【墨讚】 二の一(51〜68) ≪聖賢的徳育の部 儒教(二)≫ 景行維賢 克念作聖 【聖賢】 コ建名立 形端表正 【徳名】 空谷傳聲 虛堂習聽 【善導】 禍因惡積 福緣善慶 【禍福】 尺璧非寶 寸陰是競 【精進】 資父事君 曰嚴與敬 【崇敬】 孝當竭力 忠則盡命 【忠孝】 臨深履薄 夙興溫凊 【尽力】 似蘭斯馨 如松之盛 【高潔】 二の二(69〜80) ≪徳育作法の部 儒教(三)≫ 川流不息 淵澄取映 【営々】 容止若思 言辭安定 【整然】 篤初誠美 慎終宜令 【誠意】 榮業所基 籍甚無竟 【業籍】 學優登仕 攝職從政 【仕官】 存以甘棠 去而益詠 【召公】 三の一(81〜102) ≪礼徳社会の部 儒教(四)≫ 樂殊貴賤 禮別尊卑 【禮樂】 上和下睦 夫唱婦隨 【上下夫婦関係】 外受傅訓 入奉母儀 【家族関係1】 諸姑伯叔 猶子比兒 【家族関係2】 孔懷兄弟 同氣連枝 【家族関係3】 交友投分 切磨箴規 【交友関係】 仁慈隱惻 造次弗離 【仁】 節義廉退 顛沛匪虧 【義】 性靜情逸 心動神疲 【情】 守真志滿 逐物意移 【志】 堅持雅操 好爵自縻 【爵位】 四の一(103〜122) ≪都の部≫ 都邑華夏 東西二京 【都】 背邙面洛 浮渭據 【河水】 宮殿盤鬱 樓觀飛驚 【宮殿樓觀】 圖寫禽獸 畫綵仙靈 【圖畫】 丙舍傍啟 甲帳對楹 【舍帳】 肆筵設席 鼓瑟吹笙 【宴儀次第1】 升階納陛 弁轉疑星 【宴儀次第2】 右通廣內 左達承明 【宴儀次第3】 既集墳典 亦聚羣英 【典】 杜稾鍾隸 漆書壁經 【書】 四の二(123〜142) ≪臣下の部≫ 府羅將相 路俠槐卿 【將卿】 戶封八縣 家給千兵 【封地家給】 高冠陪輦 驅轂振纓 【冠】 世祿侈富 車駕肥輕 【祿】 策功茂實 勒碑刻銘 【碑】 磻溪伊尹 佐時阿衡 【君臣1】 奄宅曲阜 微旦孰營 【君臣2】 桓公匡合 濟弱扶傾 【君臣3】 綺迴漢惠 說感武丁 【君臣4】 俊乂密勿 多士寔寧 【君臣5】 四の三(143〜162) ≪戦国史の部≫ 晉楚更霸 趙魏困 【霸】 假途滅虢 踐土會盟 【盟】 何遵約法 韓弊煩刑 【約】 起翦頗牧 用軍最精 【軍功】 宣威沙漠 馳譽丹青 【馳参】 九州禹跡 百郡秦并 【網羅】 嶽宗恆岱 禪主云亭 【嶽】 雁門紫塞 雞田赤城 【城】 昆池碣石 鉅野洞庭 【湖】 曠遠緜邈 巖岫杳冥 【国土広遠】 五の一(163〜182) ≪業行の部≫ 治本於農 務茲稼穡 【農1】 俶載南畝 我藝黍稷 【農2】 稅熟貢新 勸賞黜陟 【農3】 孟軻敦素 史魚秉直 【素直】 庶幾中庸 勞謙謹敕 【中庸】 聆音察理 鑑貌辨色 【観察】 貽厥嘉猷 勉其祗植 【深考】 省躬譏誡 寵搓R極 【内省】 殆辱近恥 林皋幸即 【無為】 兩疏見機 解組誰逼 【自然】 六の一(183〜196) ≪処世の部≫ 索居閑處 沈默寂寥 【閑寂】 求古尋論 散慮逍遙 【逍遙】 欣奏累遣 慼謝歡招 【感謝】 渠荷的歷 園莽抽條 【歴々】 枇杷晚翠 梧桐早凋 【晩成】 陳根委翳 落葉飄颻 【飄々】 遊鵾獨運 凌摩絳霄 【幽遊】 七の一(197〜216) ≪家庭の部≫ 耽讀翫市 寓目囊箱 【深思】 易輶攸畏 屬耳垣墻 【熟慮】 具膳飡飯 適口充腸 【家庭食1】 飽飫烹宰 飢厭糟糠 【家庭食2】 親戚故舊 老少異糧 【家庭食3】 妾御績紡 侍巾帷房 【家庭衣】 紈扇圓潔 銀燭煒煌 【家庭調度】 晝眠夕寐 藍笋象床 【家庭寢所】 絃歌酒讌 接盃舉觴 【招客1】 矯手頓足 ス豫且康 【招客2】 七の二(217〜228) ≪交流の部≫ 嫡後嗣續 祭祀烝嘗 【祖礼1】 稽顙再拜 悚懼恐惶 【祖礼2】 牋牒簡要 顧答審詳 【交際次第】 骸垢想浴 執熱願涼 【健康環境】 驢騾犢特 駭躍超驤 【家畜】 誅斬賊盜 捕獲叛亡 【安全】 八の一(229〜250) ≪錬成の部≫ 布射遼丸 嵇琴阮嘯 【技芸】 恬筆倫紙 鈞巧任釣 【道具】 釋紛利俗 並皆佳妙 【解明能力】 毛施淑姿 工顰妍笑 【表情】 年矢每催 曦暉朗耀 【競争】 璇璣懸斡 晦魄環照 【鋭意】 指薪修祜 永綏吉劭 【熱情】 矩步引領 俯仰廊廟 【体躯姿勢】 束帶矜莊 徘徊瞻眺 【威厳担保】 孤陋寡聞 愚蒙等誚 【多聞】 謂語助者 焉哉乎也 【文法】 [参考] 📖漢籍渡来と漢字伝来は別な話 📖太安万侶:「漢倭辞典」🔢 (C) 2023 RandDManagement.com →HOME |