「古事記」[淤能碁呂島]

■■■　「古事記」叙事的訓読　■■■

㊤ ❷伊邪那岐命・伊邪那美命 ①淤能碁呂島
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₅ 於→是こ(ゝ)＿に←おい-て
₅ 　　天あま＿っ神かみ
₇ 　　　　諸もろもろ＿(の)命まこと
₇ 　　　　　　以もち_(て)　詔みことのり⌇➰
₇ イザナキ＿(の)命みこと
₇ イザナミ＿(の)命みこと
₇ 　　二ふ(た)柱はしら＿(の)神かみ＿に⌇
_{_} 「
_{_} 　{修→1 ➰ 理→2 固成→3} ➰
₇ 　　是こ＿のタダヨエル之－
₇ 　　　　國くに＿の2←ことわり＿(を)
₅ 　　　　　　1←つくろ-い＿て
₅ 　　　　　　　　　　3←かためなせ
_{_} 　　　　　　　　　　　」
₇ 賜→ ➰ 天あめ＿の沼矛ぬぼこ＿を
₅ 　　←たまは-り　而て
₇ 言依ことよ-せ賜たま-ふ　也－

₇ 故かれ　二ふ(た)柱はしら＿の
₅ 　　神かみタタシ⌇➰
₇ 　　　　天あま＿(の)浮橋うきはし　而に⌇
_{_} 指→下→ ➰
₅ 　　其そ＿の沼矛ぬぼこ＿(を)
₅ 　　　　←さ-し←おろ-し
₇ 　　　　　　以もち＿(て)畫か-け者ば　鹽しほ
₇ 　　　　　　　　コヲロコヲロ-ニ
₅ 　　　　　　　　　　畫か-きナ-シ　而て
₇ 引ひ-き上あぐ-る時とき
₇ 　　自→其そ＿の矛ほこ＿の末すゑ
₇ 　　　　←より垂たり落おち之し
₇ 　　　　　　鹽しほ累積つもつもり
₅ 　　　　　　　　成→ ➰ 嶋しま＿に←な-り
₇ 　　　　　　　　　　是こ＿(れ)オノゴロシマ＿(なり)

○ここまで来ると、＜修理固成＞という複雑な用法が出てくるので考えさせられることになろうが、＜固成＞は複合動詞以外にありえないだろうから、常識的な線で読み方が決まってしまう。現代語なら「修理して、固め成すように。」との命なのは一目瞭然なのだから。もちろん、理屈では、他の表記方法もあり得ものの、{＜是のタダヨエル之國＞の＜理＞}という長い目的語をＶ+Оで表記されたのでは読みずらいことこの上なし。当然ながら、＜之＞は誤解防止用の文法辞である。苦労の力作と言えよう。ココで読者は苦笑いか。

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