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2003.2.10
 
 


エンジニアの蛸壺化(1:若手問題)…

 開発部隊のエンジニアの蛸壺閉じこもり現象が顕著だ、と悩む幹部が多い。イノベーションの時代というのに、新しい流れを作るどころか、新しい動きが始まっても気付かないのではないか、と心配しているのである。

 どのエンジニアも専門分野から離れたことなど無いし、毎日同じ部署で同じ同僚と過ごしている。担当分野の外のことを知らなくても仕事はできる。しかも、90年代は挑戦的な仕事をさせず、業務効率向上に注力させたから、余計なことをしなくなった。
 このため、蛸壺化を黙認してきたのである。
 しかし、このまま放置すれば、革新的な開発ができなくなりかねない、との危機感が広がり始めた、というのが実情のようだ。

 とりあえず、イノベーション創出の糸口を得るための情報収集を始めるように、指示していたのだが、さっぱり実効があがらないという。情報収集業務を設定して、投入できる時間や、ある程度の予算をつけても、動かない。
 このため、業務効率向上運動の行き過ぎではないか、と考える幹部もいるようだ。

 ところが、エンジニアに会ってみると、業務効率向上を追求した結果、蛸壺化が始まった訳ではなさそうだ。
 というのは、これが原因なら、将来が限られている高年齢層ほど、外部の興味を持たなくなると思われるのに、実態は全く逆なのだ。

 若手ほど、外部情報に疎い。というより、全く接点が無い人が多い。
 しかも、入手している情報が、皆同じだ。当該分野の日経専門誌、業界紙/誌、学会誌、特許公開/公告が中心である。なかには、これ以外の情報源を全く持たない人もいる。
 皆で、同じ情報源を眺めているのである。

 もちろん、目新しい情報を見つけている人もいる。そこで、情報源を尋ねると、業者なのだ。たまたま教えてくれただけである。自ら情報を集める努力はほとんどなされてないといえる。

 どう見ても、若手技術者の交流範囲が狭くなり続けている。

 何故、こうなったのか尋ねると、2系統の意見に分かれる。
 先輩の怠慢と見る人がいる。若手に、「あるべきエンジニア像」を提示したり、OJTで教えていないという。
 一方、集団文化が消えたからだ、と語る人も多い。世代文化の問題と考えるのだ。宴会や部課の旅行が無くなったことが大きいと見ているようだ。

 両方とも一理あるが、見逃しはないだろうか。 ・・・ 


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