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2009.12.17
 
 


2009年忘年会の与太話[続]・・・

 忘年会のビジネスマンの与太話の続きといこうか。
 → 「2009年忘年会の与太話」 [2009.12.15]

 とどのつまり日本はどうなるのかという話になった。
 と言っても、専門家ではないから、たいした議論ではない。

 ただ、現状を素直に見た方がよかろうということにはなった。2009年は〆てみないとよくわからないが、日本経済の成績は相当悪そうである。
 右図は、PPP(購買力平価)ベースでGDPが大きい方5つを並べてみたもの。PPPで変換するので、概念的なものと見るべきものだ。なんとなく、中国が大きすぎるという感じもするが、こういう数字もありえるといったところ。どだい中国は大きすぎて、どんな数値もたいして当てになる訳ではない。
 ともかく、中国のGDPが日本を越えているのは確かである。
[日$4.34,中$7.992(2008 est.) https://www.cia.gov/library/publications/the-world-factbook/]

 はっきりしていることをまとめておこうか。

 EU、米の人口は、大雑把に言えば、日本の4倍と2倍半。先進国だから、生産性が同じなら、GDPはほぼ人口比になる。
 しかし、おそらく、米国は2〜3割は高かろう。欧州の国も先進国は同じようなものだが、そこまでいかない国もあるから、平均すれば日本と同じと見てよいのではないか。

 さて、中、印だが、こちらは桁違いに巨大な人口。生産性はまだまだ低いが、人口のお陰でGDPは日本とたいしてかわらなくなる。と言っても、中国の沿海州辺りは、誰が見ても日本の生活水準を越えている。一方、奥地はまだまだ。平均を考えるのは難しいが、どこも生活レベルはかなり高くなってきた。
 従って、PPPベースのGDPでは日本を大幅に凌駕しているのは間違いないところ。
 おそらく、印度も迫りつつあると考えてよいのではないか。

 さあ、問題は、数十年スパンで、この先どうなるかだ。

 先ず人口だが、日本は確実に減る。中国は同レベルとして、EUと米は微増が続くだろう。印度は大きく伸びるといったところか。

 生産性はどうなるだろうか。

 日本は老人大国で、生産性が低い産業を温存するだろうから、マイナスだろう。
 米国は生産性は向上するだろう。イノベーション創出もありそうだから、相当な向上が期待できそう。
 EUはマイナスということはないが、微々たる向上だろうか。
 中国だが、今のまま進めることができれば、現在の先進国並みになってもおかしくなかろう。
 印度は伸びるだろうが、制度的インフラが桎梏となるだろうから、まあ、現在の日本のレベルの半分程度までだろうか。

 この5つの経済的相対地位の変化がわかるように、図にしてみた。それほど極端な数字を入れたつもりはないが。

 これが、なりゆきベースでの日本の将来の地位。こんな国に投資する気になるかな。

 恣意的な図だと、気になる方は、ご自分で、2009年のPPPベースGDPの予測数字を拾ってきて、per capitaに直し、妥当そうな成長率で複利計算し、人口予測値で計算されたら如何。ほとんど意味のない予測だが、日本がおかれている状況が実感できる筈。
 誰が見ても、日本は組織的に知恵が出せる最強の国だった。それが、こんなことになっているのである。知恵で生きる時代に入ってきたというのに、こんな予測が闊歩しかねないのだからどうかしている。


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