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■■■ 歴史観 2021.5.13 ■■■
[4] 正義を叫ぶカルトだらけ
絶対的な価値感を主張し、批判者抹消を図る勢力をカルトと呼ぶが、少数で留まっているうちは気にならないが、それがいつの間にか多数派になることもある。
それを知りながら、そうした兆候があっても、気付かないふりをする人は少なくない。歴史から教訓を学べば、カルト勢力が社会正義を言い出し、その動きを批判する人の排除に動き始め、それが奔流となることは少なくない。

笛の音に惹かれ、大喜びで助勢する人が増え、そのうち坂を転げ落ちる雪ダルマのように膨れ上がってくると、止めようがなくなるのである。

世界のコロナCOVID-19対応を見ていると、今の状況とは、そんな流れの初期段階かも、と思ってしまう。

現時点で得られる情報を見る限り、コロナCOVID-19は人類生存という観点では影響を与える疾病とは思えないからでもある。
しかし、社会に大混乱を引き起こす、人類に対する一大脅威とされている。その見方は間違いではないものの、蔓延度合いは社会構造で決まるから、短期間の政治的対処でどうにかできるものではない。
📺しかしながら、言うまでも無いが、対応が不可能という訳ではない。国家が一元的に個人のプライベートなレベルにまで徹底管理し"社会秩序維持"を図れば解決可能だからだ。そうでなければ、政府が何をしようと、それがプラスになるか、マイナスになるか、予想はつかないと言ってよかろう。📖

にもかかわらず、どの国でも政府批判だらけ。
このことは、全体主義も悪くないと考える風潮が生まれているのとほぼ同義。📖全体主義への傾斜が顕著・・・
風が吹けば桶屋が儲かるに近い見方であるが、言い過ぎと思ってはいけない。すでに、その気になれば、全国民を個別に看視することができる時代に入っており、人民を管理し尽くすことを目標にする全体主義者にとって、一大好機到来なのだから。彼等は、それを傍観するだけで、支持層拡大を図っていないと考えるなら別だが。
📱実は、問題はここだけではない。
常識的には、全体主義を一番嫌うのが自由市場を愛するビジネスマン。そうなると、どうしても歯止めがココにありと考えがち。
しかし、全国民の情報を把握して一大市場を創ろうと競争中なのが現実。理屈では、全体主義者と自由主義者は水と油だが、現在の行為自体はほとんど同一。個人のプライベード情報を独占的に集め、徹底した管理を図ることで、覇権を強化するビジネスが大繁栄しているのだから。
しかも今や独裁賛美者だらけとくる。こうなると、両者の差異はほとんど無いと見ることもできよう。

そんな流れがあるというのに、一方では、相変わらずの反企業キャンペーンが続いている。
かつて、日本を軍事独裁に導いたのは、マスコミが繰り広げた、反ビジネスマン・財閥キャンペーンでは。腐敗した金儲け主義打倒と語る裏では、汚れなどなく、国家に全身全霊をもって奉仕する陸軍の、神々しい精神性を賛美したことはご存知の通りだ。
自由精神の市場が綺麗事で済む筈もなく、逸脱を抑えることは必要だが、単純なビジネスマン敵視の姿勢をとれば、それは結果的に全体主義者の社会を歓迎するのと同じことになる。
にもかかわらず、こうした、ただただ反企業の姿勢こそが正義と考える人達は少なくない。

このように眺めると全体主義の温床はすでに出来上がっているのと違うか。
後は、燎原に火を放つだけかも。

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