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2013.11.12

ジャム規制変更反対話

食文化とはかくも面白いものなのか。

砂糖と健康の話をとりあげたが、今度は、砂糖とジャムあるいはマーマレードについてBBCの流したお話。
  → 「砂糖税はどうかと思うが」 (2013.11.8)

部外者からみれば、「国内」製品基準である砂糖含有量最低値を60%から50%に引き下げるというだけの話でしかないが、重要なことのようだ。他の国では概ねそんな程度だから、それによって国際的に競争力を得るということで、規制を変えるだけなのだが。(EU標準など、金輪際御免被るということでもある。)
ちなみに、日本では糖度65%以上は高糖度で、40〜55%は低糖度と呼ばれている。その根拠のほどは知らぬが。

引用されている、自由民主党国会議員のTessa Munt氏の発言が圧巻。
 "I think this is going to be
  the end of the British breakfast
   as we know it."


砂糖含有量カット製品が増えており、好きな人はそれを選べるようになるなら結構とはいかない訳である。
 "If these regulations change,
  we'll end up with something
   much more like
    the French and German product
  - and worse still the Americans -
   where they have things
    a bit like a fruit butter or a fruit spread."


米国食などもっての他らしい。ほほう、そんなものなのかと改めて食文化を認識させられる訳である。
We are always doing differently.の世界とでも言ったらよいのだろうか。

言われてみれば、蓋を開けたら冷蔵庫に入れるような商品だらけだから、高糖度品は肩身が狭くなってしまったということか。固まっていて、甘くなければジャムじゃナイということでもあろう。いかにも古典的なジャムだが、それこそがジャムであるとの主張もわからないでもない。
拙宅では、伊豆農家の橙マーマレードを購入したりするが、だらだらと軟らかく、甘さも抑え目。と言うことは、フルーツ・スプレッドと呼ぶべきものか。
  → 「素人のジャム作りについて」 (20090401)
苺の場合は、粒が丸ごと残っているのが素敵な感じがするので、そんな製品を選んでしまいがち。これも、邪道かも。

Wilkin & Sons の"Tiptree"レモンカードは、その酸味がなんともこたえられないし、類似品が並んでいないからまあ絶品と呼ぶしかないが、他のジャンルのジャムについては、どうしても英国産が欲しいとはならないのだが。そんなに、他国と違うものなのだろうか。
まあ、拙宅では、色々なジャムを楽しむ喜びも大切にするので、ブレックファーストはこうあるべしなどという発想が無いというだけのことでもあるが。
  → 「Marmeloの話」 (2009.10.20)

ちなみに、コレ、冗談話の一種かと思っていたが、どうも本気のようである。
 the devolved institutions
  in Scotland, Wales and Northern Ireland
   are likely to follow suit.


(記事) Jam sugar limit should not be cut, MP urges By Alan Soady 30 October 2013 Last updated at 00:34 GMT BBC
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