![]() ![]() ■■■ 「說文解字」「爾雅」検討[9aaaxx釋地]■■■ 所謂、本草書類の分類観は、現代の考え方では読み取ることは極めて難しい。と言っても、その著者と情緒を共有している気分になることができさえすれば、分かっている様な気分に没入することは可能。しかし、常識からすれば、時代を越えてそれが可能とは言い難い。もちろん、推定不可能とは言い切れないが、「私はこう思いたい。」という随筆レベルの話で終始することになる。 四方・五行あたりについても、ここらを神経質的になることを厭わず、じっくりと眺めて見ることをお勧めしたい。(この場合、まともな分類観を欠く辞書的に映る書物は価値が低いので注意を要する。つまり、文字系譜の論理で貫かれている「說文解字」は価値が高いものの、「爾雅」はその観点では意味が薄い書ということになる。だからこそ、両書の対照比較は絶大な価値を生み出す可能性があるとも言える。しかし、単純対応的見方をすれば、apple orange的なごちゃ混ぜになりかねない訳だ。) 「說文解字」以後、分類観なき五行型思考の時代が続いた訳だが、まともにその意味を問い返す書が成立したのが、18世紀の日本。・・・儒教的な、個人精神支配の愛好者だらけの社会だったことがわかろうというもの。従って、そうした社会風土は今もって続いていると見て間違いなかろう。大衆とはもともとそういう性情と見抜いた孔子の眼力が卓越していたのは間違いない。 と言うことで、その書の目次を引いておいた。 (八穀 九穀を、なにがなんでも五穀にしたいのが「五行」観そのもの。流石に五が難しい場合もある、とわざわざご注意書きらしき部分がある。・・・儒学者であるにもかかわらず、誰でもが知る事実を表に出したのは、唐代官僚の著「酉陽雑俎」の博物学的記述の意義とそこで指摘されている医薬の用の本当の意味を知ったからかも。) 貝原益軒:「大和本草」1708年 ---巻頭 叙[by門人] 自序 目録[1362種] 凡例[13件] ---巻之一 論本艸書 …"本草綱目ニ品類ヲ分ツニ可疑事多シ" 論物理 (incl. 漢名未詳類 本朝書所載物名文字 日本古書及世俗誤訓倭名) ---巻之二 論用薬 …五穀 五畜 五菜 五果 八穀 九穀 五味 四氣 五臭 五氣 五入 藥有七情 五蟲 四靈 六陳 八新 四木 三草 五木 八艸 三等樹 雪中四友 爲衣五物 草木三品 五金 七寶 五辛 人日七種菜 生子月數 中華量數 五欲 五傷 五藏 六府 四體 五體 五官 九竅 五指 八要 病有六失 五運 七情 五志 八邪 五邪 五味 五勞 五惡 【_】 ---巻之三 <水類>12 <火類>10 <金玉石土>67 【草】 ---巻之四 <穀類>26 <造醸類>29 ---巻之五 艸之一 <菜蔬類>67 ---巻之六 艸之二 <藥類>79 <民用類>7 ---巻之七 艸之三 <花艸>73 <園艸>18 ---巻之八 艸之四 <蓏類>9 <蔓艸>37 <芳艸>16 <水艸>36 <海艸>28 ---巻之九 艸之五 <雑艸>137 <菌類>25 <竹類>22 【木】 ---巻之十 木之上 <四木類>7 <果木類>44 ---巻之十一木之中 <藥木類>32 <園木>36 ---巻之十二木之下 <花木>40 <雜木>92 【魚】 ---巻之十三 魚 <河魚>39 <海魚>83 【虫】 ---巻之十四 蟲 <水蟲>20 <陸蟲>64 <介類>54 【鳥】 ---巻之十五 <水鳥>25 <山鳥>13 <小鳥>36 <家禽>4 <雜禽>10 <異邦禽>10 【獣】 ---巻之十六 <獣類>46 <人類>10 付録 ---巻之一 付録 ---巻之二 諸品図上 諸品図中 諸品図下 戻⏪ ⏩続 ![]() (C) 2025 RandDManagement.com →HOME |