■■■ 小篆文字検討@「說文解字」「爾雅」[凶]■■■
攴卜用爻📖📖📖を眺めてきたので、多少、繰り返しになるが凶を見ておきたい。
"×"の【感想】を書き留めたかったし。

#260凶/𡿺/㐫🆂:惡[象地穿交陷其中]
  ①crushed in a vessel[凵(容器)+㐅]
  ②muddy in a hole[凵(穴)+×] …落とし穴 or 地割れ →不吉
  ③   [凵(胸郭)+×(枉死者胸印)] 📖木group
  ④   ≒兇 or 㚇 …兇⇔鬼と見る説もある。
  兇/𠒋:擾恐[人在凶下]act of violence
  (㟅 䣴 𥞝 𧵮 𩰷 㚇)
  ≪勹≫:聲  …騒然 or ≒胸/胷chest
     (哅 恟 詾 𨠮)
  ≪壺≫㚃/𡔫:壹㚃[不得泄 凶]good luck or bad in the pot
     (忷/𢗮 𪵂 訩/𧦙)
陥/陷たる落とし穴は主として鹿捕獲用だったが、刺さる構造にして、敵兵殺害罠に変ったようだ。・・・
  ≪臼≫臽🅱㊎🆂

---×相似異字---
 囟[#406]🅱🆂:頭會 匘蓋[象形]
   ≪儿≫兒/𠒆:孺子[象小兒頭囟未合]
 卤=鹵[#435]
 龱≒四[#503]
 𠄡≒五[#507]
 冈≒≪山≫
 区=≪匸≫

【個人的感想】日本からアクセスできないものの、甲骨のデータベースは質と量で、すでに今迄のレベルを遥かに超えており、発展途上でもあるから、そのうち"分析的に"かなりのことが見えてくるだろうし、多くの説が思い付き以上でなかったとされることだろう。しかし、甲骨の概念論を欠いたママである以上、それほど期待できるものではない。上記の"×"の解釈をつらつら眺めればわかると思うが、概念論で提起できているのは、「說文解字」と白川甲骨論だけだからだ。・・・前者は朝廷公定文書用表記文字創成に於ける担当官僚の根本思想を措定し、原義をどう設定したのか想定しているのは間違いないし、後者は呪術的祭祀国家に於ける卜占用文字として、元義は古代人の精神に係ると考えている訳で。
ただ、この場合、天子独裁-官僚統治国家の風土は概ねわかるものの、甲骨卜占については五里霧中であることを忘れるべきではなかろう。
白川論だと、「說文解字」は後世漢代の一世風靡思想の陰陽五行を当て嵌めていると見ることになるが、"×"を考えるとわかるが、なんとも言い難し。
例えば、唐代の書からすると、"×"は禁忌にされてしまった、海人の美しい刺青マークでもある。凶を避ける呪だが、線の交叉とは自傷行為でもある。その手の精神と甲骨卜占は相似かという話と同じようなもの。
卜占の根幹は吉凶判断。残念ながら、その判定方法は現時点ではわからない。陰陽五行が渡来思想で無いなら、その根底には卜占判断の論理があると考えるしかなく、秦代官僚が陰陽五行的にも見える考え方をしていた可能性は否定できない。


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