■■■ 小篆文字検討@「說文解字」「爾雅」[桀]■■■
「玉篇」@543年542部首では、"桀"は【十干】辛の衛星文字。
「說文解字」では、<麦⇒夊⇒桀⇒木>と系譜上の繋役を担う重要な文字。
麥が[來+夊]で、夊を重視しているからこそ成り立つ系譜だが、字義カテゴリーで考えれば、麦や米は禾類ということだから、桀の扱いが難しくなったのだろう。
それにしても大胆な系譜設定。
磔とは極刑。社会を一変させたインパクトを与えた、渡来穀類の表記文字と繋がる理由が想定できそうにないからだ。しかも、"桀"は現代辞書てきには部首的に[木部]所属だろうが、この系譜を受け入れるなら部首の原初的意味ということになりかねないのだから。・・・

麥🅱🆂       
📖麥夊舛
├──┬┬┬─┐
夊  舛舜韋 弟
│ 🆂
├┬─┐
夂久 🆂:磔[舛在木上]
┌──┘
木🅱㊎🆂:冒 冒地而生 東方之行[屮 下象其根]

しかしながら、"桀"の字義を眺め、古代信仰を想うと、<桀⇒木>系譜の説得力は高い。
 ①磔 ≒暴虐的凶行
 ②夏の末帝桀…国家滅亡に引きずり込んだ暴虐無道の権化
 ③才能特出⇒傑[:傲]/杰
 ④木上両足 ≒乘[:n.a.]/𣔕
 ⑤㘶…雞棲杙(棲息木)/榤
①&②はほぼ組。字体的には、樹木の上に両足であるから、殺害し晒し者にする意味を原義とみなすのは理に適っている。しかし、ここからは酒池肉林的イメージは浮かんでくるだろうが、傑出という意味に繋がる必然性は、常識的には限りなく薄い。
用法から見て、元義は単純な"乗"であった可能性があろう。しかも、乗っているのは身体全体とか頭部ではなく両足。飛翔能力を意味している姿と考えるのが自然。実際、ニワトリの止まり木的な用例も散見されているようだし。
このことは、この文字が古代の鳥信仰時代を踏まえていることを意味しているのと違うか。

INDEX   ------------------------------------------------------
「說文解字」検討  「爾雅」検討  📖古事記を読んで

 (C) 2026 RandDManagement.com  →HOME