→表紙
→目次
オジサンのための料理講座  ↓イラスト (C) SweetRoom

2014.2.28

 

フライパンでバームクーヘン…


  すぐぞばで ホットケーキを 焼く香り
   本など閉じて ティー準備


ようやく、ホットケーキブームが一段落したようである。

あんなものを1時間以上長蛇の列で立ち尽くしてから食べる位なら、自分で作って食べたくなる。そんな姿勢は、世の中の一般的な風潮は全く逆。・・・小生は、そういう道を選んでしまった訳か。

もっとも、たまたま通りかったら、すぐ入店できる状態だったので、ものは試しで食べたという人もいる。
自作と比較して賞味したが、これなら負けることなしと感じた模様なので、余計な質問はしなかったが、美味しかったそうだ。

ホットケーキは作ってみればすぐわかるが、コレ、結構、奥の深い"料理"でもある。調理は単純と言えば単純そのものだが、一寸したスキルの有無で意外と大きな差がでてしまう。
と言うことで練習をお勧めしたことがある。
  → 「洋菓子作りの第一歩[序]」 (2009.4.8)

小生は、ホテルでサーブしてもらうパンケーキは大好き。ただ、ビュッフェスタイルでも、焼き手の方がいかにも暇そうにしていることがあり、その時は焼いてもらい、しばし雑談したりする。
たいした話はしないが、礼儀上、美味しさの肝を尋ねたりすることになる。
当然ながら、腕が自慢のプロだから、材料は標準品の薄力粉で十分と力説しがち。だが、どうも、それは確からしい。
饂飩好きの、"普通の"日本人だと、ホットケーキでは、ミルクの旨みと食感ばかりが気になって、肝心の粉の風味や香りを愉しむ力が不足しているからである。

しかも、市販のホットケーキミックスはよくできているという。要するに、巧拙はフライパンの暖め方と油の引き方。細心の注意を払えば、どうということはない訳だ。

ただ、結構知られている奥の手もあることには、ある。
アイスクリームを混ぜるやり方。
しかし、避けるシェフも多いのだ。伝統から逸脱しすぎと見るのだろう。

こんな話をしているのは、先日、拙宅で「フライパンで作るバームクーヘン」が登場したから。心がこもった、ハート型のプレゼント用である。
もちろん小生用ではないし、その作業に一切参加していないのだが、切れ端を賞味させて頂く栄誉だけは頂戴した。驚くことに、これがなかなかのもの。良質の紅茶に実に合う。
指導はあるものの、料理には全く無縁そうな大学生が作ったものにしては上出来。これなら、オジサンでも、お茶の子さいさい料理といえそう。

要するに、弱火で極薄ホットケーキを作っているだけにすぎない。生焼けでひっくり返すタイミングさえ間違えなければどうということはない。裏返した都度、上に極く薄生地を塗る作業を繰り返すにすぎない。フライパンにすぐ蓋をすることさえ忘れなければ難しい点はなにもない。
そうそう、バニラエッセンスで風味を利かせている点と、砂糖をかなり入れていそうな点は、ホットケーキと違うといえば違うか。
おっと、忘れるところだった。粉は、薄力粉だけでなく、コーンスターチも追加。・・・オジサン料理としては、その分量にこだわる必要はなかろう。
小生は、本式のバームクーヘン的な極薄より、ある程度の厚みがあった方がよさそうにも思うからだが。それは上品さは欠くことになるが、プレゼントにするつもりはないのだからどうということもなし。

それよりは、メレンゲに卵黄でも入れ、これを乗せて賞味というのはどうか。
  → 「洋菓子作りの第一歩[メレンゲ]」 (2009.4.15)

以上、ただただ手間だけの料理である。そこが良いのである。繰り返しになるが、それは、世の中の一般的な風潮は全く逆。

「料理講座」の目次へ>>>    トップ頁へ>>>
 
(C) 2014 RandDManagement.com