→INDEX ■■■ オジサンのための料理講座 [2019.3.8] ■■■ 18品の朝食 築地本願寺の本堂は建物がインド風で面白い。[→] それだけではなく、内装にも凝っており、特に動物装飾に力を入れているので魅力的なスポットだ。にもかかわらず、拝観者が少ないのでお散歩には絶好な場所。 ところが、そうもいかなくなったようだ。 "築地本願寺カフェTsumugi"の朝ごはんが大行列状態だそうな。 混み合う場所や行列待ち大好きな方々が多い社会だから、一旦、流れが生まれるとそれが嫌いな人種には近付き難い場所になってしまう。 このカフェ、女性に大人気だとか。お盆に全品を乗せた「お粥とおみそ汁に16品のおかず」にお茶付というスタイルがファッショナブルで嬉しい模様。 小鉢を手で取ると品名が読めるようになっているそうで、ブランド名を取り去り簡略表記すると、こんなメニューらしい。 [_1]湯葉いくら [_2]出汁トマト [_3]昆布佃煮(甘口) [_4]卵焼 [_5]揚茄子大豆そぼろ [_6]里芋田楽 [_7]豆腐柚子餡 [_8]蒟蒻の白和え [_9]海苔明太 [10]蛸の塩麹和え [11]鴨の山椒焼 [12]御魚豆腐の朧揚げ [13]雑魚味噌 [14]梅干(南高梅) [15]お粥 [16]味噌汁 [17]季節のフルーツ [18]抹茶ゼリー イヤー、お寺だからてっきり精進料理かと思ったら、鴨、イクラ、魚を食材に使っている。何れも、プロの造った手の込んだ料理のようだが、上記の名称だけなら、拙宅でも気軽に作れそうな印象を受けた。マ、食べれば味に相当な違いがあるのだろうが。 以前、15種からなる「準備40分の朝食」[→2017.7.7]をご紹介させて頂いたが、バラエティとバランスいう点では小生はこの18品と良い勝負と考えている。ご飯でなく、お粥にすることもある訳で、その場合、梅干し、バラ海苔、蕗の薹味噌かちりめん山椒佃煮を付けるから数的にもドッコイドッコイだし。 実は、今も、この手の朝食を相変わらず続けている。 自分で言うのもナンダが、小一時間もかければ、朝食としてはかなり美味しいものができる。時間を十分かけてじっくり仕上げたから美味しいという意味ではなく、安直な自作料理ではあるもののの色々あると結構イケルという話。昔、評判のキタノの朝洋食も食べたが、差はあるとはいえ、自宅での自作でもソコソコな質を保てるもの。別に意気がっている訳ではなく、自然体で。 要するに、野菜中心の多品朝食は簡単で美味しいというコト。例として、拙宅版をご紹介しておこう。 暫くの間だけ定番となる品もあることはあるが、入手食材は変わるし、同じ食材でも調味料を頻繁に変えるので、メニュー的には日々異なる。但し、あくまでも、ご飯あるいはお粥に、汁物に多品オカズとデザートからなる簡便な"和風"朝食である。非和風調味料や乳製品も使うが味的にいかにも洋風とか中華風にはしていない。 現在、前夜の下準備はゼロ。早起きのせいもある。 起床後の気分と野菜室にあるモノで、即時メニューが決まることになる。至極安易なスタイルではあるが、現在の所用時間は60分弱とそれなりにかかる。煩雑な調理は一切無いし、山行的に無駄な作業を避けるので手際は比較的良い筈だが、それなりの手数になってしまう。 (言うまでもないが、調理時間がとれない時は、前日炊飯予約し、作る品数を減らせば大幅に短縮できる。魚系を避けているので、ゴミは極めて少ない。皿・小鉢は数が多いものの、後片付けが大変ということはない。洗浄も極めて簡単。 ここらが、この素人"朝食"料理の本質の1つでもある。) 料理教室的な智慧や技術は不要だし、器具はフライパン、ミルクパン、コナベの3ツだけ。朝なので、面倒なことは一切やらない。誰にでもできる手の料理である。 と言っても、なかには、ミルクを電子レンジで手動で温めることができない人もいるし、山行で山小屋料理の方が好きな人もいるから、そのタイプの方々は避けた方がよい。(価値観は人それぞれ。) 典型メニュー。・・・ 例えば、3+1+1+1+8+3+5=21品。普通の皿や鉢でテーブルに並べると一杯になるから、肉料理だけは例外とし、残り全てはて小さな皿/鉢で供すのが原則。(電子レンジ使用可な小鉢と蓋のように被さる小皿を使うと便利。ラッッピング作業無しだから。) 美味しくする秘訣は何も無いが、上質で気に入っている調味料を色々と揃えておくことが愉しむ上では不可欠。 野菜は、大量に出回っている廉価品購入をお勧めする。(標準サイズを適量。4分の1とか、切断したモノは買わない。)常識的な保存方法をとれば、かなりの期間美味しさが保たれ、モノによってはさらに美味しくなったりする訳で、ほぼ使い切ることができる。(経験からすると、小売り店の少量販売品は品質のバラつきがひどい。見てもよくわからないので、メリット僅少と見る。信頼できる農家から直接調達した野菜の場合は外れが少なく嬉しいが、常時入手は結構手間だ。) ---卵・大豆・肉を必須食材として先ず3品--- ○鶏卵 電子レンジの目玉焼き擬き(小鉢割り入れ水滴を入れるだけ。) 味付けはケチャプ、トリュフ塩、ハーブソルト、等々。 (電子レンジで卵料理をしたことの無い人は止めた方がよい。) 温泉卵が好きだが、火を止めて10分以上ミルクパンを占有するので止めた。 ○豆乳豆腐 電子レンジの朧豆腐(本苦汁) 干糠蝦あるいはバラ海苔の山盛掛け (電子レンジで卵料理が上手く出来ない人は止めた方がよい。) ○肉と野菜の炒めモノ ブツ切ハム、薄切り豚肉、鶏肉塊、等々をフライパンで火を通すだけ。 加熱し過ぎないように注意が必要なので、最後にとりかかる。 エリンギ、ズッキーニ、アスパラガス、パプリカ等の輪切り炒め。 場合によって、肉代替としてカジキ鮪切り身。 あるいは、赤魚の粕漬。(フライパンアルミホイル焼) 干物は好きだが後片付けが厄介なので平日朝食は敬遠。 ---酢のモノ小鉢1品--- ○和布の昆布出汁酢の物 ---煮物小鉢1品--- ○油揚/油麩と野菜の煮物 冬だと白菜か小松菜だが、茄子も。 ---出来合い1品--- ○購入品 笹蒲鉾+柚子胡蝶 或いは 胡麻豆腐+専用味噌 ---野菜モノ小皿6〜8品--- 品数が増えれば処理時間はかかるが作業自体は単純そのもの。 焼いたり、炒めたりは、目を離すと不注意で焦げかねないので行わない。 ゴーヤ、ピーマン、芽キャベツ、クレソン等々も、手際が悪くなるので避ける。 火の通り加減が予想しにくい芋類も同様。 ○皮剥き生トマト + オリーブオイル + 刻み大葉 ○生胡瓜 + 醪味噌 ○生セロリ千切り + マヨネーズ/レモン汁 ○生アボカド反割後薄切 + 山葵 ○茹で法蓮草 + 削り節(醤油) ○茹で菜の花 + 辛子(醤油 & 出汁) ○茹でブロッコリー + 塩麹 ○茹でオクラ + 酒粕チーズ ○茹で泥鰌隠元 + 黒胡麻和え(醤油と味醂) ○茹で洗い牛蒡短冊切 + 白胡麻和え ○茹で根深葱 + 酢味噌 ○茹で皮剥きベビーコーン + 醤油バター or 林檎バター ○茹で陸鹿尾菜[おかひじき] or 摘まみ菜 + ポン酢 ○電子レンジ加熱人参千切り + 肉醤 ○電子レンジ加熱キャベツ千切り + 和風アンチョビ ○電子レンジ加熱南瓜 + タルタルソース ○流水解凍枝豆 + 刻み梅干 ○大根おろし + 小女子 ---ご飯・汁・漬物--- ○炊き立てご飯 + 炒り金胡麻 白米だけでなく、玄米炊品種米(取り寄せ)も利用。(胚芽毎が売っていなかったりするので。) ○味噌汁 茸(ブナしめじ+生椎茸)か葉野菜 乾燥椎茸粉末を出汁に添加し、焼き麩を入れる。 場合によっては、ナメコ。この場合は八丁味噌を追加する。 ○玉葱とミニ大根/ラディシュのハーブ酢漬 取り出し後即時補充。 ---デザート的なモノは少なくとも5皿--- ○ナッツ(U.S.A.) 国産鬼胡桃は美味しいが殻を割るのが大仕事だったので止めた。 無塩無油脂アーモンドと剥き胡桃 ○チーズ2種 ブリーかカマンベールが朝和食に合う感じがする。 硬質薄切りの旨みも味わいたくなるもの。 ・ブリー + オレンジマーマレード ・パルミジャーノ・レッジャーノ薄切り ○バナナ輪切り + 干葡萄 ○果物 旬感覚がズレている上、水分多く無闇に甘いものが多いので選択は難しい。 冬場は小粒苺とキウイが多かった。 林檎は時々。擦ることが多い。 蜜柑は小さいのが入手できなくなってきたので敬遠気味。 メローやスウィーティは大量陳列の時だけ。 上記が今一歩だとオレンジ類。 ○ヨーグルト + ブルーベリー 生乳製品にしている。味が理由。 ブルーベリージャム/コンフィチュール or 電子レンジ解凍ブルーベリーに蜂蜜かけ。 尚、コストだが、メニューを考えて食材を購入する訳ではなく、大量に良質な食材が入っていそうなモノを選んでいれば、ベースは極めて低い。と言っても、種類に応じた保存方法を採り、捨てることがないようにしないと駄目だが。調味料類の多くは比較的高級品部類だが、賞味期限が長いし、保管状況に留意すれば気にする程ではない。無駄に使わなければ、一品当たりの使用量は僅少だからだ。 (コスト構成上では、果物と乳製品がかなりを占めるが、残念ながら対処は難しい。前者は、"小生感覚での"不味い品種が増える流れが顕著。高額化も続くだろう。後者は政治産業であり、消費者が、安価で好きなモノを自由に選べるようになることは諦めた方がよい。 それ以外の食材については、小生は、コストは、モノ選びより、購入店選びと食材保管の巧拙で決まると見る。違う店舗に遠くまで買いに行く気はおこらないから、こればかりはどうにもならない。ある大型一般スーパー@地方の場合、全く同じ商品が東京より2割以上高額な印象。量目を減らしさらに高価な場合も。店舗は大きいが、小生が欲しいモノは並んでいない。生鮮も、品質と価格を考えると、できれば買いたくないが致し方なし。しかも、レジは何時も混む。店員さんはよく働いているが、この企業はスーパー小売営業でどうやら赤字でない状況なのだから驚く。) (築地本願寺の写真) (C) 東京発フリー写真素材集 http://www.shihei.com/tokyo_001.html (C) 2019 RandDManagement.com →HOME |