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2003.9.8 |
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Fortune500を読む(38:その他の日本企業)…
この中には、日本の印刷会社2社がランクインしている。 日本の巨大印刷会社は、エレクトロニクス部品を始めIT産業への係わりが強い上、パッケージ産業の雄ともいえるので、産業分類は極めて難しい。 技術的には、プロセス産業と類似面も多いが、日本を支える産業に脱皮しているから、アセンブリ産業に分類した方が位置付けがわかり易いと思う。 日本企業としては、もう1社、広告エージェントがランクインした。 こちらは、現時点では、グローバルビジネス展開を大きく進めているとは言い難いが、成熟化した社会での成功企業として注目すべきビジネスとは言えそうだ。 例外的企業の特徴を見ても、日本の全体像はつかめないが、「その他」として考えると、日本に欠ける産業領域としては「サービス型産業」をあげることができよう。 もちろん、問題産業、プロセス産業、アセンブリ産業、インフラ産業のそれぞれのセクターのなかにもサービス産業が含まれているし、市場が成熟すれば「モノ作り→ソリューション創出→サービス提供」という業態変換が進むから、サービス提供部分だけを別途取り出しただけとも言えるから、特段新しい産業とは言えないかもしらない。しかし、ここは注目に値する領域である。 サービス産業としては、すでに記載した業種以外にも、ヘルスケア、外食、教育、旅行、労働といった様々な分野がある。IT機器やシステムの安価化と、インターネット利用で、この分野は大きく変貌し始めている。エンタテインメントや出版/広告業界の動揺は、その兆しといえよう。 サービス業は、提供内容と質が、顧客の琴線に触れると、一気に市場が立ちあがる性格を持つ。産業振興の一大チャンスが眠っている分野である。果敢な挑戦を認めれば、日本経済再生の一助になることは間違いない。 と言っても、日本では未だに様々な規制が生き続けている。サービス産業の立ちあげは簡単ではない。 しかし、既得権益者の力が急速に衰えてきた。ようやく、曙光が見え始めた、とは言えそうだ。 ■過去記載頁へ■ 文化型産業、 ツーリズム 「政治経済学」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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