表紙 目次 | ■■■■■ 2014.3.9 ■■■■■ ペピーノとタマリロの話 めづらしや 山を出羽の 初茄子 芭蕉 元禄2年6月10日 羽黒山参篭後,ご馳走になった小丸茄子に感激したらしい. Eggplant話[→]をしたので、茄子[→]は茄子でも、毛色の変わった洋モノの話を。 と言っても、お花屋さんで見かけるような黄色の角茄子ではない。食べる方。 ペピーノとタマリロである。 COOKPADは163万レシピということなので、レシピ検索を試してみたら、あった。各1件。 ・「アンデスの恵み。ペピーノの簡単コンポート」[13/10/14 by タニーキング] ・「タマリロ(木立トマト)の食べ方」[11/08/07 by プーベア} 前者は、リンゴのコンポートと同じような作り方。そりゃそうかも。長野の道の駅で購入したそうだから。と言うことは国内栽培品なのだろうか。 後者は、電子レンジで加熱して皮を剥いてスライスし砂糖とかけて食べるというもの。湯剥きしたトマトに砂糖をかけて食べる昔の方式がしのばれる。 そういうことかと妙に納得。 両者とも、輸入品が売られているが、そのようにして食べているかだいたい想像がつくというもの。 前者は、アイボリー色で丸々としており、そこに瓜坊のように縞が入っていて、見た目には魅力的。ただ、縞が茄子の紫色系なのが、気にはなる。茄子科の果実がはたして美味しいのか、疑問を感じるからだ。 食べたことがあるが、海外のスイカでよくあるように、果実にしては甘さが薄すぎ。香りがあるようにも思えないので、一回きり。 何故手を出したかと言えば、正式名称がpepino dulceだから。胡瓜というのだから、瑞々しいのだろうし、それのドルチェとくれば、食指が動こう。 だが、結果から言うと、dulceを外したのはそれなりの意味があるのかと思ったほど。 ただ、農産物は当たり外れがあるし、食べ頃というものがある。一回のハズレですべてを決めるのはいかにも強引。それに、日本人向きの美味しい食べ方もあるかも知れぬという気もした訳である。 しかし、どうもそうはいかない模様。 後者のタマリロ/tamarilloだが、こちらはずっと敬遠してきた。真っ赤なニュージーランドからの輸入果実が売られているものの、皮が硬いグレープトマトとよく似た感じがして、果実に見えないから。 実はもう一つある。ジロ"jiló"(Scarlet Eggplant)と呼ばれるもの。茄子と形は似ているが、未熟果は蜜柑の真緑の色。完熟すると英語名でわかるように朱紅色となる。 売っているのは日系ブラジル人の居住地域である。熱帯性であり、わざわざ輸入しているのだろうか。小生は味見したことはないが、聞くところによると苦いそうである。そこが癖になるのだろうか。 どうも、ナス系は毒を捨てようとしない種が多いようだ。「馬鹿茄子」(犬酸漿)とか「悪茄子」と呼ばれるものが未だに残っている。おそらく、いくら工夫しても食べれないということなのだろう。 考えてみれば、泉州水茄子は偉大なりである。 生食に近い漬物が一番美味しいというものなど考えられない。そのほのかな甘みを感じながらの酒の旨さ。 しかし、値段から想像するに、一部の人しか喜んで購入しなくなってしまったようだ。残念なこと。 「食」の目次へ>>> トップ頁へ>>> (C) 2013 RandDManagement.com HOME INDEX |