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■■■ 「古事記」解釈 [2021.10.3] ■■■
[275] 下巻冒頭が16代になる理由
「古事記」読みにはほとほと"苦労させられる"。200年に渡って積み重ねられて、今や山のような解説書だらけというのに。

素人にとっては、解説無しには読めないため、困難性は益々高まるというパラドックスに立ち向かわねばならないのだ。ほとんど「記紀」として混淆状態で扱われているため、「古事記」だけ読みたいと思っていても、そうはいかないことが、最大のバリアである。ただ、こればかりはどうにもならないから、余り気にしないのが一番。

ただこのために、"太安万侶版系譜の全体像"をつかむのは骨。それが「古事記」の中核部分で、イの一番で眺めたいところだが、それは難しい。我慢するしかない。それでも、徐々にはわかってくるもの。

その第一歩は、中巻の系譜として取り上げた。

すんなり継承し📖上中下巻の系譜上の切れ目、16代から大きく違ってくるという見方。・・・
①若御毛沼命/神倭伊波礼毘古中巻
└②─③─④─⑤─⑥─⑦─⑧┐
┌⑮─⑭─⑬─⑫─⑪─⑩─⑨┘

大山守命 ●大雀命 宇遅能和紀郎子 [三皇子]
山海之政  食國之政  天津日繼
├────┬──┬───┬──┬┐
├┬┬┬┐├┬┐├┬┬┐├┬┐││
○△△△│○△△△△△△五世の子孫㉖↓
┼┼┼┼┼┼大雀命下巻

しかし、ここから先に進めないと、俯瞰的に眺めることはできない。例えば、3太子という尋常ならざる状態もあるのだから📖3立太子はあり得ぬ話、それは全体系譜ではどういう位置を占めているかが読めないと、抹消的な話で終わってしまうからだ。
そこで、以下のように描いてみた。
要するに、16代こそが系譜上の結節点であることが見えるということ。
┼┼
┼┼└┬
┼┼│├┐
┼┼○若日子建吉備津日子命
┼┼└───┬△
┼┼└┬△┼┼┼
┼┼┼⑧┬┼┼
┼┼┼┼├┐┼┼
┼┼┼┼⑨○大毘古命
┼┼┼┼└──────┬
┼┼┼┼││┼┼┼┼日子坐王
┼┼┼┼││┼┼┼┼└┬△
┼┼┬┘└┬┼┼┼
┼┼┼┼┼△御真津比売命
┼┼┼└─┬┘┼┼┼
┼┼┼┼┼┼┼┼
┼┼┼┼┼△┬○
┬┘┼┼┼┼
┼┼┼┼└───┬
┼┼┼┼└┬││○┬△
┼┼○八尺入日子命│┼┼
┬┘┼┼┼││┼┼
┼┼┼┼││┼┼[倭建命曽孫]須売伊呂大中日子王娘
┼┼┼┼└───────┬△訶具漏比売
┼┼┼┼││┼┼○大枝王/大江王
┼┼┼┼││┼┼└┬△(庶妹)銀王
┼┼┼┼││┼┼┼┼├┐
┼┼┼┼││┼┼┼┼○大名方王
┼┼┼┼││┼┼┼┼┼
┼┼┼┼├─┐┼┼┼
┼┼┼┼││△伊那毘能若郎女
┼┼┼┼└───┘
┼┼┼┼└┬△針間伊那毘能大郎女
△八坂之入日売命│┼┼┼┼┼
└┬───┘│△布多遅能伊理毘売命
┌┤┼┼┼┼小碓命┼┼┼
五百木之入日子命↑【天之日矛】[新羅国主之子]
┬┘┼┼┼┼└┬┘┼┼○┬△
○品陀真若王┼┼┼┼△息長帯比売命
└┬┼┼┼┼└┬───┘【息長帯比売命系譜は別途】
┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼
┼┼┼┼┼┼┼└──┬────△大中津比売命
┼┼┼┼┼┼┼┼├┐
┼┼┼┼┼┼┼┼○香坂王
┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼○忍熊王
┼┼△中日売命┼┼
┼┼└┬─────┘
┼┼┼大雀命

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