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■■■ 「古事記」解釈 [2024.2.28] ■■■
🔰[832]読み方[5]

「古事記」成立に謎などないと思う。見方が色々あるのは、その通りだが、だからと云って、はっきりしていない訳ではない。
残存している写本の書かれ方を見た上で、序文と本文に軽く目を通し、国史(「日本書紀」+「続日本紀」)をその時代背景として読んでいれば、"こう読みたい"人は別だが、素直に"常識的推定"ができるからだ。

要点だけ、簡単に書いておこう。

●「古事記」を作らせたのは元明天皇。
 ○切っ掛けは、おそらく「風土記」編纂。
   …国全体の類似書も欲しくなった。
 ○稗田阿礼が天武天皇の命を受けていたことを知った。
 ○インテリである太安万侶に即刻書籍化を命じた。
 ○すぐに皇嗣に読ませたかった可能性が高い。
     【元明天皇】📖序文 ㊃(今上)皇帝陛下
     飢饉・疫病が続いていた時代に即位。
       中継ぎ役天皇として自覚。
     文治型統治を志向。
       その中心地たる宮造成に注力。
       疲弊経済状況を鑑みれば、反対者多数存在。
     遺詔は合理的な考え方。
       御陵は丘無しの造竈火葬(刻字之碑)。
       喪儀無し、禁改葬。


●天武天皇は史書編纂に失敗してしまう。
 ○日本国樹立=国史完成との信念がありそう。
 ○能才官僚プロジェクトは編成すれど進まず。
 ○収集資料は相互矛盾だらけで手に負えず。
 ○古代氏族の誇りと人材登用方針の対立が露わに。
 ○天皇系譜だけは確定することができた。

●天武天皇は稗田阿礼の才能に賭けた。📖序文 ㊂詔・稗田阿禮
 ○正實不明で虛僞な資料だらけとわかった。
 ○直接関与する正伝確立の道を模索した。
 ○帝紀(皇統譜)・舊辭(事績集)を誦習させた。
  ともあれ、
 ○臣下の祖を組み込んだ正統皇統譜完成を目指した。

●リスク勘案で皇統譜作成公開は取り止めになった。
 ○(能力主義的人材登用から氏族推奨者起用に転換。)

●太安万侶は「~統譜+皇統譜」を急遽完成させた。
 ○先ず、一筋の天皇血脈を決定した。
 ○名称に顕字を用い、皇嗣実態を暗示することに。
 ○稗田阿礼の記憶に基づき系譜を豊富化した。
 ○継承背景がわかる事績類を選定記載した。
  万難を排し、
 ○皇統譜に臣下祖を組み込んだ。

●口誦叙事の形式で纏めることにした。
 ○口誦倭語の"美しい"リズムと音を伝えるように。
 ○相対口頭言語での意味伝達シーンを重視した。

 さらに、全体構造を工夫し
●倭国の信仰変遷が伺えるようにした。


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