表紙 目次 | ■■■ 本を読んで [2015.6.12] ■■■ 植物名「漢字表記」について くだらない一覧表をお目にかけよう。 無花果[イチジク] 一位[イチイ] → 「呪術木」[2012.10.9] 一葉[ヒトツバ] シダ類常緑性 ニ並草[フタナミソウ] キク類高山植物 三椏[ミツマタ] ジンチョウゲ類 四葉繁縷[ヨツバハコベ] ナデシコ類 五加[ウコギ] → 「五加木の話」[2009.7.28] 六折草[ムツオレグサ] イネ類多年草 七化羊歯[ナナバケシダ] 八代草[ヤツシロソウ] キキョウ類 九綸雪筆[クリンユキフデ] タデ類高山植物 十文字羊歯 十ニ単 九十九草[ツクモクサ] キンポウゲ類高山植物 百日紅[サルスベリ] ミソハギ類落葉小高木 → 「炎天下に咲く変てこな木」[2013.8.2] 千賀磯[チガイソ] 海藻[コンブ]・・・蝦夷若布のこと 万年青[オモト] ユリ類 小生は、繁縷は読めなかった。三椏は読めるが書けない。三又にして欲しかった。五加は五加木なら読めるが、木を取られると気付かない。百日紅と万年青は植物に全く興味の無い人以外は皆知っているのではないかと思うが。但し、高年齢層。 一葉はイチヨウと読んでしまう。御苑の桜はコレが多いし。訓のヒトとは思わないし、ヒトつバとは思ってもいなかった。ヒトツバと書かれたら人唾と勘違いしそう。 海藻が入っているのが少々気になる。 もっとも、単純な数字並べ遊びならそう難しいものではない。それに、俳人を目指す方なら、色々な植物名がすぐに頭に浮かぶに違いない。 こんなのもある訳だし。・・・ 朮(おけら) 一両(蟻通し:アリドオシ) 十両(藪柑子:ヤブコウジ) 百両(唐橘:カラタチバナ) 千両(仙蓼:センリョウ) 万両(マンリョウ) → 「赤ちゃん縁起木」[2012.9.20] ・・・こんなものインターネットの時代、検索すれば簡単に作れると思いきや、多分、相当に手間がかかる。そう、これは検索で作ったのではないのである。(灰色は除く。) 何故、大変なのかと言えば、検索サイトとは宣伝ビジネス企業が運営しているため、少々違った目的で使おうとすると、面倒なことこの上なしになることが多いのである。 下手に、お店の名前と同じ単語だったりすると、もうウンザリである。まあ、無料というのはそういうモノ。文句は言えぬ。 同じような紹介を手を替え品を替えでズラズラと並べさせようとの工夫が目立つものも少なくない。そんなやり方が奏功する社会であることを思い知らされ、暗澹たる気分にさせられることも。 この状態が予想される場合は、百科事典検索になるが、これはこれ、欲しい情報に限って欠落していたりするもの。 一方、そういう宣伝とは無縁そうな語彙ならよいだろう、と思う方もおられるだろう。ところが、そちらはもっと厄介。 好事家が沢山ご登場するからだ。当然ながら、様々なサイトが並ぶ。しかしながら、どれをとっても、所謂コピペだったり。 勘が悪いと、延々ソレを眺め続けることになる。えらく辛い。 この両者が存在していない世界は、とのご質問もあろう。 そう、そんな分野もかなりある。検索しても、数件しかリストにあがってこないのだ。たいていは、知りたい対象とは無関係。 と言うことで、ここまでが、長い前置き。 上記リストはインターネット検索で作ったのではない。シソーラス系の出版社の今年2月の刊行本を参考にしたもの。(電子版もあるそうだが紙の方。) 植物漢字名見出し791件で、四六判全110ページの小さな薄い事典。 流石、よくわかっていらっしゃる。 「植物名については一般の漢和辞典を引いても多くは記載が少なく、調査がつかない・・・。」 もっとも、書籍ビジネス的には、漢字屋さんが興味を示してくれないと成り立たないかも。 まあ、調査しにくいことは間違いない。漢字表記絶滅運動が展開されているからだ。 そうそう、小生は、誤読は、漢字より、カタカナの方が多いと見るクチ。日本語は多義であるし、シラブルがわからないことが多いので、意味を取り違えかねないのだ。漢字だと、読み方が色々だし、読めないこともあるが、意味がなんとなく通じるならそれで結構ではないか。 生物の日本語固有名詞とは単に標準的な言い方というだけのことであり、学者には本来的には不要な語彙なのだから。 ご想像がつくかと思うが、小生は、カタカナのジャーゴン化を目指すつもりがないなら、日本語の固有名詞はできる限り意味がわかるような「漢字表記にして欲しい」派である。 (本) 日外アソシエーツ[編]:「難読 誤読 植物名 漢字よみかた辞典」 日外アソシエーツ(紀伊国屋書店) 2015年2月 本を読んで−INDEX >>> HOME>>> (C) 2015 RandDManagement.com |