■■■ 「說文解字」「爾雅」検討[17ka釋鳥]■■■ 「爾雅」釋鳥 v.s.「說文解字」卷四 ≪習羽隹奞雈𦫳𥄕(羊羴)瞿雔雥鳥烏≫ 習 翫 羽 翪 翔 翼翬 翨翰翟翡翠翦翁翄𦑜翹 𦑚翮𦐛𦐧翥翕翾翬翏翩 翜翊𦐇𦐉翱翔翽翯䍿翇 翿翳翣翻翎𦏺 隹 雌雝雛雄雉 雀萑 雗 巂 奮 雅雒閵巂𨾔雀猚雗雉雊 雞雛雡離雕𨿳𨾦𨿠鳽雝 雂雁𩁟𨾯雇𨿡䨄䧴𨾊𩀼 隿雄雌䍜雋𩁌 奞雈𦫳𥄕 瞿雔雥 鵻:非収録 鵻:祝鳩 鷦 鸐 鷹 鶴:非収録 鶴:鳴九臯 聲聞于天 舊:非収録 舊:𨾦舊 舊畱 鳥 鳦鴃鵌 鳺鴀鶌鳩鶻鵃鳲鴶鵴鷑 鵧鵅鵋䳢鶅鵵鴗鷚J鵱 鷜鵝鶬鴰𪈚鳽鵁鶄鵛鷋 鵜鴮鸅鷄鵲鷣鶨䳢鴳鳭 鷯鴱鶠鴒鵯鶋鴾鴟鴞鸋 鶛鷇鳻鶞鵖鴔鷧鷯鶉鸍 鴢鵽鵵鶟鷸鸀鸇鷏鷉鴩 鶆鶼鶶鷵鸕鷂鷮鳪H鷂 鶅鵗鷷鸛鷒鶝鶔鵲鵙鳼 鸋鷚鶹鷅 鳧 鶩𪃹鴽鵀鶭鶿鶦鸉鵹鴷 鸄鷺鷩鳶 鴈鷢 鶾 鷽 鳸 鳳 鳳鸞鸑鷟鷫鷞鳩鶌鶻 鵃𪈅鴿鴠鶪𪅡𪇬鷽𪆩鴞 鴂䳳䲱𪇲𪄭䳀鶤𪁾䳔𪆄 𪃐𪅳𪅀鵦𪁑𩿢𪂆鷯鶠鴲 鵽𪂚鴚䳘鴈鶩鷖𪃈𪇷䴌 鷸𪇊鷈𪈒鷀𪆖𪀐鵖鴇𪆫 䳼䳁𪅟鶃鴺鴗鶬鴰𪁉𪂴 鳽𪈁鴜鷻𪀝鷳鷂鷢鴡鸛 鸇鷐鷙鴥鶯鴝鵒鷩鵔鸃 𪄱鶡䲸鸚䳇鷮䴎鶾鴳鴆 鷇鳴鶱𩿈鷓鴣鴨𪀦 「說文解字」の540部首文字の系譜の流れを自分なりに理解しようと試みないと、何の感興も生まれないかも。(一から始まる系譜を樹上分類して、記載するとしたら、3階級型の8大分類-64中分類-512小分類が可能ならよいが、深さ2桁で分岐の数も1〜10だと煩雑化が甚だしくて、文章で全体像を示すのは容易なことでは無い。現代の分類にしても、深さの定義は恣意的にならざるを得ず、必ずしも論理的正統性がある訳でもなかろう。従って、論理性を犠牲にした、実用的な系譜作成方法があってもおかしくない。もともと、六書分類の様に論理性欠落の考え方がなされている社会である訳だし。) しかし、釋魚の魚文字をザックリ眺めたことを思い出せば、そこにかなりの違いを感じる筈。その理由を考えると「說文解字」の編纂方針がわかってくるかも。 どうも、下記の様に、考え方は至ってシンプルなようだし。系譜記載規則が分かり難いだけで、実は、当たり前の系譜図になっているのかも。(但し、これを六書的な繋がりで解釈したり、文字グループといった眼鏡で見てしまうと混乱必至。) ・・・少々説明しておこう。 魚と違って、鳥は、容易に剝製化可能。なので、Bird信仰に基づいた各部族独自性発揮のトーテム像が造られて来た筈。そう考えると、部族統合の流れが生まれてくると、どうなるかは自明では。人格神としての天帝創出以外にあり得まい。(前身は人面鳥体蛇飾りの統一~。纏める方向を避けることになれば、鳥類にヒエラルキーを持ち込むしかない。) 白川字体論の心髄は、甲骨文字とは、王朝支配者による天帝の意向を伺うための卜規定の根幹とみなすところにあると思うが、換言すれば、天帝とはトーテムと化している部族祖でもあったことを意味しよう。 文字発祥の元となった観念はここらに関係していることになろう。 甲骨文字体系を構築した殷王朝の祖とは燕こと後命名の玄鳥。だからこそ、この頃、百官は鳥の名称で呼ばれたのだろう。 当時、1,000を越える部族が存在していたと思うが、大荒の地の信仰は鳥~。つまり、多くの部族トーテムは鳥類だったことになる。部族名称がそうした鳥名であってなんらおかしくない。 さて、そこで、そうした名称を記録する必要に迫られたらどうなるか。 ・・・それは、文字というより文様的繪だったと思われるが、甲骨文字に倣って記載することもあってしかるべし。 その場合、百官の当初の名称でわかる様に、"○鳥"だった筈。その語彙に用いられた最初期の鳥文字は、いかにもBirdというデザインだった。ところが、それが、小篆で一気に、即座に"鳥"とは判別できないものの、慣れれば、"鳥"とすぐわかる字形に変ったわけである。 そうなると、"○鳥"は2文字。(しかし、"鳥"は自明だから、発音する必要は無い。) 当初の文字規定からすれば、"燕鳥"とは記載しない訳で、"○鳥"の1文字化必至。 例えば、九鳥は鳩と化す。九はもともと、当該鳥名に転用された文字であるから、意味的に一番似ていて音が類推可能というだけのこと。屈鳥しかり、骨鳥しかり。なかには、不鳥まで。(おそらく、調べていないが、鳥文字以外では、旁は音符とされているので、"不"は用いていない。) ご注意頂きたいのは、「爾雅」鳥文字の主流は<旁>の鳥であって、他の文字では当たり前の<偏>ではない点。原初の表記を尊重していることがわかる。("○鳥"の1文字化とは異なる特別な字形は、中華帝国圏の主要國に移動した支屬の名称あるいは、特別扱いの神と考えられる。) 要するに、小篆創成官僚は鳥文字形成に当たってトーテム観念を生かしたことになる。「說文解字」はそこらを理解している様に見受けられる。・・・ ---「說文解字」文字系譜理論--- 独立単体文字(原初部首文字) │ 具象的描画型表意文字…"象形"的 e.g. 馬 │ 抽象的描画型表意文字…"指事"的 e.g. 一 │ 音イメージ表音文字…存在せず。 ├┐ │↓ ↓合字用符号(特別創作) e.g. 犭 ┌合字用符号(単純縮小) e.g. 訁 ↑├┘ │├←合字用符号(補助) e.g. h │↓ │合体文字…"會意"的 ││ 【⿰⿺】 ≪▮_:偏/繞≫ ≪_▮:旁≫ ││ 【⿱⿸⿹】 ≪▬:冠/屋根/頭/垂≫ ≪▬:脚/下≫ ││ 【⿲⿳⿴⿵⿶⿷】 ≪囗:構≫ ││ 【付加部品】 │↓ └┘(生成部首文字) 【付記】釋鳥では、すでに隹と鳥について書いて来たが、こうして改めて眺めると「說文解字」が熟慮の上で原義を決定したことがよくわかる。鳥とはBirdという一般名詞用法しか無い訳だが、鳥と隹の互換性が通用している以上、滅多なことは語れない。従って、鳥≒長としただけ。間違った訳ではない。 なにが問題かと言えば、隹の元義が鳥信仰時代の鳥卜占であるからで、小篆はこれを抹消する必要があったが、Birdと規定すると同一字義になるから、短尾ということになったに過ぎない。日本語で隹を舊鳥と呼ぶが、結構、優れた洞察力があるとも云える。隹の元義は状態動詞であって、一般名詞ではないことになる。小篆創成官僚的視点からすれば、キジ表記を鴙にしたかっただろうが、「爾雅」が示す様に雉文字が定着していて無理筋と判断したのだと思う。 ちなみに日本語の庭鳥の鶏表記は正鵠。隹にすれば闘鳥となってしまうからだ。(…卜占的決着元祖形態) 「說文解字」が書かないことはまだある。烏の字体は鳥の横棒を抜いただけなのは誰にでもわかる訳で、黒一色で目の存在が分からないということ。小篆創成官僚達が字体と字義を決めたのである。(鳥の四点は∧∧しかありえまい。) ⏩続 (C) 2025 RandDManagement.com →HOME |