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2009.8.5
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夏向きの中華粥…

 中華粥といえば、スープ味の深み。
 そして、具とトッピングの種類の豊富さ。
 香菜や胡麻油といった香りも重要。
 それを無くすと、和粥になりかねないが、そこは工夫。
  → 「極上粥を食べよう」
 (2008.5.14)

 暑い日々が続くと食欲が落ちてくる。冷たい麺を食べたくなるのは致し方ない。
  → 「夏の麺料理」 (2009.7.15)

 しかし、夏には、中華粥も結構合うのでは。
 横濱中華街の、広東系粥店も繁盛しているようだし。(1)

 ただ、定番ものを食べるだけではつまらぬ。せっかくだから、自分好みにデザインした“夏向きの中華粥”はどうだろう。

 どんなものかと言えば、・・・。
 (1) スープは使わない。
    (鶏スープ,干貝柱,干蝦,干椎茸,等を入れない。)
 (2) 油分や蛋白質を粥から排除する。ナッツもよそう。
    (油条[代替品:網焼き油揚],ピータン,腐乳,蒸し鶏肉,等を入れない。)
    (茹で落花生,カシューナッツ,松の実,胡桃,等を入れない。)
 (3) 穀類は「もち米」とする。うっすらとした甘みを出すためには鍋で作った方がよい。
    -軽く研ぎ、20〜30分水に漬け、ザルに上げて水を切り1〜2時間放置する。
    -5〜10倍の水で炊く。沸騰したら、超弱火にして、1時間程度火を通す。
    -絶対にかきまぜない。沸騰したら、鍋は蓋をしたまま。
 (4) 漬け物を添えよう。
    (ラー油,胡麻油,唐辛子類,等を加えないこと。)
    -薄切り炸菜
    -ただの醤油漬け短冊切り大根
    -甘酢漬け短冊切り人参
    -醤油を加えた柑橘類の汁かけ叩き胡瓜
 (5) 香味は必要に応じて粥に乗せてもよいが、できれば入れない。
    (大蒜、玉葱の香りは避けよう。)
    -ちぎり香菜、白髪葱、針生姜、(大葉,茗荷)
 (6) カロリーが摂れる“おかず”を必ず付けよう。

 抽象論ではわからぬか。具体的には、こんなところ。

■■■A. 緑豆粥■■■
夏なら「緑豆」がよかろう。干緑豆を茹でて柔らかくしたものを、粥を作る際に米と一緒に入れるだけ。漢方的な食だと、蓮の実の組み合わせとなりそうだが、そこまですることもなかろう。ただ、緑豆だけでは味的に寂しいから、ドライフルーツを加えよう。豆とフルーツの甘みを楽しもうということ。中華風にこだわるなら、棗(なつめ)がよいが、お好きなものを。

■■■B. 茉莉花茶粥■■■
これは簡単。お茶パックにジャスミンティーを入れ、粥を作る際に米と一緒に入れるだけ。炊き上がったら、氷砂糖を入れても。

■■■C. 薄荷粥■■■
さらに楽。容器に粥を盛ったら、フレッシュミントの葉をちぎって入れる。もちろん、氷砂糖も可。

 これらはどうも口に合いそうにないと思う人は、もち米粥ではなく、うるち米粥で、南瓜か冬瓜と一緒に炊いたらよい。平凡なお粥だが、十分美味しい。

 この料理、粥だけしっかり作ればよいというものではない。上記のように、さっぱり感がある漬け物を添えることと、「おかず」を付けることを忘れないこと。特に、後者は必須。
 次のような“油炒め”をお勧めしたい。醤油・生姜風味がよいと思う。蛋白質には軽く酒をふっておくとよい。大蒜の芽や玉葱は使わない。
  ・薄切りした、脂無しの豚肉と、長葱の、油炒め
     → 「生姜焼を考えてみた」 (2009.7.29)
  ・細切りした、牛肉と、細葱の、油炒め
  ・そで切りした、鶏モモ肉と、セロリの、油炒め
  ・ブツ切りした、鰻蒲焼と、ニラの、油炒め
 野菜の香りが苦手なら、ブロッコリーや莢エンドウを使った、塩・生姜風味がよいと思う。この場合は、蝦や烏賊の冷凍品がお勧めである。

 --- 参照 ---
(1) 「安記」、「謝甜記」、 「好々亭」、「六鳳居」
  「粥・アジアン-横濱中華街」 http://221.244.61.250/chinatown/tenpoGenreList.jsp?genre=12


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