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■■■ 「古事記」解釈 [2024.3.15] ■■■
🔰[841]読み方[14]

「古事記」には諺が4件収録されている。・・・📖地文・歌に加え、諺の3本建て
  故於今諺曰:<雉之頓使>是也 📖櫨の話は避けたかったが
  故諺曰:<不得地 玉作>也 📖諺"不得地玉作"とは
  故諺曰:<堅石 避醉人>也
  故諺曰:<海人乎 因己物而泣>也
・・・"諺とは、故事を用いた、ご教訓、風刺(批判)、駄洒落(言葉遊戯)"と書いたが、統一見解が存在している訳ではない。
要するに、小生は、エスプリの才が結実した言葉と見ているだけのこと。「古事記」はその様な書と考えるからだ。

本居宣長:「古事記傳」の解説はそれとは対極的。これでは実証性に乏しい印象は免れないと思うが、おそらく逆の見解なのだろう。・・・
  諺は「ことわざ」と読み、「事態ことわざ」と同じ語だが異なる。
  「こと」
   
  「わざ」
   童謡わざうた…神が人に歌わせる。
   わざわい…神が行ったこと。(本来は善いことも含む。)
   俳優わざおぎ…神懸かりになる。
   もののわざ…神や死霊が祟る。
  「ことわざ」
   …人の口を借りて神の云わせたことば。つまり、神の心。
    人の口を借りることで吉凶を人々に諭したものを云う。
    やがて、世間に広くいいならわされたことばを云うように。

ユーモア的、皮肉や冗談とは違い、根底に、見透かした冷徹な眼がある。ご教訓にしても、単なる暗記用の言葉にすることに意味がある。知識人が駆使する言語技術というに過ぎない。


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