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2005年4月28日
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魚の勝手な分類 (2: 多種多様)…

 「デボン紀→石炭紀→ベルヌ紀→三畳紀→ジュラ紀」に出現し、生き残ってきた魚をざっと見てきた。
  → 「魚の勝手な分類 (1: 太古) 」 (2005年4月28日)

 次に続く白亜紀には多種多様な種が登場する。(1)

 滅びた種も沢山あるのだろうが、現在も残っている白亜紀以降に登場した種のなかで、顕著な特徴があるものを眺めてみよう。


  〜進化した感じはするが弱そうな魚達〜

●仔魚期があり普段は隠れている魚 [白亜紀]
 ・ウナギ   ウナギ、ウツボ、アナゴ、ハモ

●大群を作ることで生き延びる魚 [白亜紀]
 ・ニシン   ニシン、マイワシ、ウルメイワシ、カタクチイワシ

 鰊、鰯、と言えば大量の水揚げがあるから、海のなかで大手を振って泳いでいるといったイメージを描きがちだが、それほどバラエティが豊富な訳でもない。どうやら残っている弱者と考えた方がよさそうな感じがする。
 大きな顔をして生活している種の餌の役割を果たしていると言ってもよいだろう。ヒトによる大量捕獲が続けば、将来は消え去るかもしれない。
 鰻は大群のイメージは無いが、ヤツメウナギ同様に仔魚期は群れている筈である。大海での生態はよくわからないが、マイナーな地位で生きている種だと思う。
 こちらも、仔魚の大量捕獲で先細りになりそうだ。

  〜淡水に進出した魚達〜

●髭が目立つ魚 [白亜紀] (浮き袋の圧力変化を聴きとる器官がある.)
 ・ナマズ

●胡瓜体型の魚 [白亜紀] (浮き袋の圧力変化を聴きとる器官がある.)
 ・キュウリウオ    キュウリウオ、アユ、シラウオ

●海水淡水両刀使いの魚 [白亜紀]
 ・サケ    シロザケ、ニジマス、サクラマス、イワナ、イトウ

●淡水の基本体型の魚 [古第三紀 暁]
 ・コイ    コイ、ギンブナ、ウグイ、タナゴ、ドジョウ

 太古からの流れを考えると、おそらく、鮎、白魚、鯰といった種が、淡水本来の種ではないかと思う。
 海と川を往復するよう面倒な習性の魚は淡水魚の本流ではないような感じがする。
 とはいえ、結局のところ、本格的に淡水魚として過ごす鯉型体型の種が王者となったのだろう。そして、様々な種が出現する。


  〜食べるのを躊躇しそうになる奇妙な魚達〜

●殻で覆われているような感じの魚 [白亜紀]
 ・トゲウオ    イトヨ、ウミテング、ヨウジウオ、アカヤガラ、カミソリウオ、フリソデウオ、タツノオトシゴ

●ユニークな魚 [古第三紀 暁]
 ・アカマンボウ    アカマンボウ(フグ目のマンボウではない.)、リュウグウノツカイ、フリソデウオ

 魚の収集が趣味なら、欲しくなりそうな珍しい形態ばかりだ。これらは、理解を越えており、どうしてこんな体型になったのか想像しがたい。

    「魚の勝手な分類 (3: 反主流派) 」 (2005年4月28日)>>>

 --- 参照 ---
(1) 上野輝彌・坂本一男著「魚の分類の図鑑」東海大学出版会 1999年


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