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■■■ 「古事記」解釈 [2023.8.10] ■■■
[771] 太安万侶:「漢倭辞典」अ[ə]
「古事記」仮名筆頭""は<阿>。
(阝:阿の偏)(安) [萬]
  梵語【悉曇 摩多】:[ア ə]…本不生 [アー]…寂静
  訓…云阿 阿賀淤冨久迩奴斯:あがおほくにぬし 【正音】

音声上で見れば、倭語感覚で<あ>と認定しそうなものは標音記号ではかなりの数にのぼる。太安万侶がそれらをどの程度判別していたかは定かではない。
    a-ä-ɑ-æ-ɐ + ʌ + ə + ε (+ e)

もちろん、倭語と違ってトーンで区別するので種類は4倍かのとはいえ、一文字一音だから、漢語では母音はかなりバラけていたのは間違いないだろう。📖
そこらを示す母音(韻母)の韻目表はあるものの、極めて複雑。このことは、サンスクリット的音韻学の模倣が難しかったことを物語る。倭語の<あ>対応は、以下の3韻となる。📖
見かけたこともない文字だらけ。・・・
 [果摂]
 ①下平声七
謌柯妿㤎菏牁戕滒哥鴚瑳搓磋溠傞𪘓𦰿𦷛挱挲傞𩊮獻䓾𠈱桫䤬𥆝駞鼉𡩆紽鮀陀驒䍫沱跎詑池酡㼠䭾迱鼧袉𩉺䡐𧕛佗㽨瘥䣜𣩈鹺嵳蒫𥰭艖蔖䴾䑘䠡 躦虘𪘓齹䰈哦娥䄉峩鵝俄𩒰蛾睋涐誐硪他拕它蛇痑鼧蘿籮儸饠𤄷欏囉鑼剆㔮𤘟挪儺𠹈𡖔𩴓臡河荷菏苛蚵魺呵𩑸㱒抲𠳊䯊軻娿痾妸
 ②下平声八
過渦鍋𨍋楇瘑㽿𩰫𩰬㗻緺堝𩾷𧒖 遳 𨹃魦莏𢘿趖蓑唆𧨀髿梭𣜤㛗媻鄱皤𩕏繁搫蔢碆碢堶𩞁𥂓𡡉魔䯢磨劘𦟟𦣆䭩痤銼㭫睉譌吪鈋囮魤𠂬𧦭涶䛢 𩼊摞騾驘𦿌鸁螺蠃𥢵𥡜𧄿𨰠覼腡蠡皤紴嶓番碆坡𨸭玻𤖱禾龢鉌䒩㗻盉窠薖稞萪蝌㸰犐課簻䈖㽿髁𠏀濄渦涹𡑟踒𥟿靴𢪎㗾 𦚢𠏃 𩨷𩨭茄枷呿㰦𠋧 迦 脞𩛠 瘸 𦣛
 [仮摂]
 ③下平声九
犘蟆𪓹𩔶痲𥂓㦄賒畲耶瑘釾鎁椰擨斜䓉𦰳䔑𦭿𥯘𠌮㸙諸𧨁罝蒫謯瘥𨲠袓㜘怚𣩈䦈虵荼驊鷨𧑍鋘鏵釫樺崋划騧緺 婐蝸媧㧓花譁𧪮䠸夸姱跨𠇗䯞詉挐摣蒘𧘽𧦮𤓷笯家加葭笳麚䴥豭猳痂鴐枷袈𣮫跏𨔣𤠙𧉪茄迦珈犌幏貑蟼蝦鍜霞瑕騢鰕䠍䫗碬䪗𩋥赮遐鈀妑蚆吧舥𧣃鵶錏㝞椏丫䃁𠜲鈀笆豝芭㿬蚆吧杈差靫鎈䐤𠞊䑡艖魦沙砂裟㲚桬紗紗𩊮硰衙芽齖呀枒吾柤𦳏㪥䶥皻抯溠渣𤹡𥡧浾 𡨀䠧荼䣝𣘻茶秅𡝐𤶠𦛝𥥸塗𨼑梌䅊斜邪䔑余鉈鍦𥍸洼畖蛙窪哇 髽 檛簻𥬸膼杷琶査槎䶥㢒苴哆𤵾㗬 𧬅觰䅊𤶠咤𪗭䐒 V呀谺疨岈颬颬㤉𡤫 㚗 若 些 爹 𣢉𩨾 𣘟

≪ア≫
  何河荷菏苛蚵魺
   訶呵𩑸㱒抲
    珂𠳊䯊軻
     阿娿痾妸
      婀呵啊・・・
  鵶錏㝞椏丫䃁𠜲
     亞堊鐚亜悪・・・
  烏鴉雅・・・
≪ア[ン]
  安按鞍鮟晏案・・・ _18 107
  闇暗黯喑諳・・・ _10 __1
  俺罨庵掩菴・・・
  厭黶・・・
≪私"I"の翻訳文字≫
_85(_-_)…    吾身 【正訓】
_72(__1)…    我身 【正訓】
_36(_-_)…    僕者
_14(_-_)…    妾兄 【義訓】
≪あ〜≫
し _30(_-_)…あるくもの 仮名用法は”足取王”のみ。
     非使用-
    あしあと 非使用
  ⇔腳/脚/肢 非使用
  …⺼/肉(動物の胴)の付属部分(枝状の全身を支えている端の箇所)
   ヒトの足首から骨盤まで(漢語ではこの意味で"足"文字は用いない。)
み __4(_-_)…
ぜ 非使用
  ぜ 非使用
     蛙哇娃鞋 非使用
  __5(_-_)…
 明暗も<あ〜>系。暗は"ア(ン)"だが。📖🌕🗰
明/あ-く_19(_-_)…[訓]あかり or あく/あける/あきらか etc.  (=照[「説文解字」])
アン__1(_-_)…(≒闇)

≪あり≫
在 (〜に)あり_59(_-_)…
あり_81(_-_)…📖在有居坐は類語では無い
 ・・・<有>については別途検討しておこう。

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