■■■ 「說文解字」「爾雅」検討[17x釋鳥]■■■
「古事記」収載の"鳥類"についてはすでに取り上げて来たので参考に。
 
📖日本海側鳥信仰はかなりの古層 📖天神系は陸鳥好み 📖天皇代での鳥のイメージ
   [参考]📖「萬葉集」鳥登場歌
まとまっての登場箇所をあげておこう。・・・
【大國主~】天若日子喪屋
  河雁かはかり_きさり岐佐理もち_な-し
  さぎ_掃持ははきもち_な-し
  翠鳥そにどり_御食人みけびと_な-し
  すずめ_碓女つきめ_な-し
  きぎす_哭女なきめ_な-し
【⑮品陀和氣命-⑯仁徳天皇】
  根鳥ねとり_みこと
  菟野うの_郎女いらつめ(単なる当て字)
  大雀おほ・さざき_(の)みかど v.s. 速總別はやぶさわけ_みこ & 女鳥めどり_みこ
  ささき_毛受もずみみはら_あり(百舌鳥耳原中陵)
寒林豆雁ヒシクイ[菱喰]bean goose…根鳥
東方角鴞コノハズク[木葉木菟/木葉梟]oriental scops owl
鷦鷯ミソサザイ(三十三才)Eurasian wren溝(水添)ミゾ細小ササトリ
      (ヒトが滅多に行くことがない地に棲息。群れない超小鳥。)
 棕麻雀スズメold world sparrow細小ササ
      (ヒト棲息域と重なる。一夫多妻で社会制あり。)
    雀:依人小鳥 翡:赤羽雀 出鬱林 翠:青羽雀 出鬱林
    ↑"大(小鳥)"なる聖帝名表記に、太安万侶の知力が発揮されている。
   山麻雀ニュウナイスズメ[入内雀]@林棲cinnamon sparrow
   家麻雀イエスズメ[家雀]@印欧house sparrow
 菊戴キクイタダキ(鶎)goldcrest(日本列島最小の鳥。)
(紅頭)伯勞モズ[百舌(鳥)/鵙/姑悪]bull-headed shrike

【㉑大長谷若建命】天語歌 酒宴では享楽三昧でよし、と
  百礒城の  ももしきの
  大宮人は  宮仕えの人々は
  鶉鳥  鶉(の様に)
  領巾取り懸けて  頭巾を懸けて
  鶺鴒  鶺鴒(の様に)
  尾行き和へ  尾羽を振り合って
  庭雀  庭雀(の様に)
  髻華住まり居て  動き廻っていて
  今日もかも  今日も又
  酒御付くらし  酒宴で過ごしている
  高光る  輝かしく光を放つ
  日の宮人  日の宮廷の人々
  事の語り事も  (伝える)語り事も
  此をば  この様な(次第)
平安貴族の館で盛んに開催された曲水流觴の宴は現在も続いており、日本人の精神性に深くかかわるものらしい。どう見ても、遊楽性が高い文芸催し物だが、由来は呪術的祭祀の可能性が高そう。飛鳥の訳の分からぬ遺物"酒舟石"もその手の用途かとも。
ともあれ、「古事記」的には、水辺の祭祀とは、基本は禊。そこに酒宴が持ち込まれた祭祀が発端なのだろう。
インターナショナルな文化が形成された唐代、曲水の宴で用いられた杯は木製漆塗り。楕円系で流路に浮かべるのに向いているし、流杯を取り易くするための耳付。陶器製もあるから、現代の宴で用いる様な美しい鴛鴦姿舟の背に乗せることになる。"羽觴"とはこの一体を指す言葉と見るのが自然。
これに対応する周代の青銅器は雀型。下嘴-尾型の雀形容器に、加熱用に三角錐の3足。カップ把手が付いている場合もあるらしい。さらに、濾布を被せるために容器内から小柱2本が立っている。


"大雀"記載は大英断。小鳥たる雀は王権に係りが無いから埴輪に登場する訳が無いし。
単純円筒/壺@周[段毎全域]⇒
 鶏(長鳴)@墳頂(家 舟 道具)⇒
  鵜飼@水際⇒
   鷹狩@外周⇒
    [追加列]人 哺乳類 水鳥類・鶴/鷺 魚@基本望景(中段⇒外縁堤)
雀という詞を口にしてはいけなかった可能性さえ否定できかねる。・・・「萬葉集」ではヒバリはあるものの、スズメは全く登場してこない。その理由は不詳。初めて雀を採り上げた歌人は、ずっと後世の西行。尚、害雀の見方しか目につかぬ稲荷神社の解説が多いが、古層信仰に関与していそうな、伏見巡行貴族が愛したと思われる伝承民具には、"福来良雀"がある。
但し、"雀"文字自体は<朱雀>が存在する以上、天皇/大王名として不適と指摘できる人はいまい。小鳥名しか見当たらないものの。(四十雀 五十雀 山雀 日雀 小雀 嘴太雀 雲雀 田雲雀 岩雲雀 大葦雀 小葦雀 カナリヤ[金糸雀])もっとも、葬担当の食人鳥名になることもあるようだが。(鬿雀[「山海經」東山経]…高山兀鷲ヒマラヤハゲワシHimalayan griffon)

  
     

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