→表紙 →目次 | オジサンのための料理講座 ↓イラスト (C) SweetRoom 2013.9.24 |
| ナス科野菜適合度確認レシピ…ナス科植物の特徴は花の形状にあるらしい。花を知らなくても、その果実を輪切りにすると、花の構造が放射状だったことが分かれるし、萼が「へた」として残っているので、それがわかるとされる。もっとも、ジャガイモの場合は茎なのでわからないが。 外見はそんなところだが、含有成分上では極めて似た一群といえよう。それぞれの生理作用は違うが、必ず、特有のアルカロイドを含んでいるのだ。 「食用とされる作物では品種改良により可食部にはアルカロイドが含まれないが、ジャガイモの芽・茎や未熟なトマトなどのように非可食部は有毒である場合がある。」朝鮮朝顔レベルになると、毒性はかなり強く、食用どころの話ではない。 それを考えると、人類とはつくづく凄い動物だと思う。 これらのほとんどは、ユーラシアの人々にとっては、中南米から渡来したものだからだ。食としての歴史たるやせいぜい400年そこら。目新しく、毒性もある植物だというのに、それを短期間で「大好き」な野菜に仕立て上げた訳で、感服つかまつるの一言につきる。 ただ、どういう訳か、本家本元臭いナスだけは、原産地がインド東部だとか。もっとも、原種が特定されていないようだから、100%信用はできないが。もっとも、酸漿は、鬼灯と呼ばれてかなり古くから日本に渡来しており、ナス科植物がアジアに存在していたのは間違いなさそう。 そうそう、ご存知タバコもナス科に属す。 含有成分としてはもちろんニコチン。結構汎用的な成分臭いから、もしかすると、他のナス科植物にも多少はニコチンが含まれているかも。そこで、病みつきになってしまう。・・・ということは流石にありえないか。 嫌われもののタバコだが、ニコチンガムで禁煙との手法がある位だから、余程の魅力がある訳だ。多量摂取はまずかろうが、少量ならなんらかの有用成分として働いていそうだし。 (尚、よく知られているアルカロイドは、トマトではトマチン、ジャガイモではソラニン。) とは言え、一般的には、アルカロイドは、薬になることはあろうが、植物が持つ昆虫忌避成分であり、人体にとっては原則マイナスと考えるべきものだろう。従って、ナス科野菜が体質に合わないと感じたらきっぱり止めるのがよかろう。ミルクを飲む習慣がなかった地域には乳糖不耐症の方が多いらしいが、それと同様に、ナス科植物のアルカロイドに慣れない方がいてもおかしくないからだ。現実には、そういう方は滅多に出なかったから、短期間に世界を席巻したということだろうが。 それにしても、なぜにこうも人気がでたのか気になるところ。 小生は肉との相性が良い点ではないかと見た。肉と一緒に加熱調理すると、旨み成分のアミノ酸が沢山出てきそうだから。 これが思っている以上に好まれた最大の要因ではないか。肉で蛋白質を摂取するといっても、実際にはアミノ酸に分解され、小腸から吸収されることになる。単なる焼肉より、ナス科野菜と一緒の加熱調理だと吸収効率が格段に向上すると見た訳。そんなデータがあるのかはわからぬが。 もう一つありそうな理由は、比較的塩分が少なくても美味しく食べれる点。塩が高級品だったことから、喜んで使った可能性は高い。 成分表を眺めると、ナス科野菜はカリウムを多く含んでいるようだから、塩漬肉とのナトリウムバランスがよくなりそう。そんなことを、体が感じ取ったということもあるのでは。 と言うことで、自分の体質が、ナス科野菜に合っているか一度試してご覧になるとよかろう。体調万全の時に食べてみて、どう感じたか探るだけ。 この目的で食べるのであるから、余計なものは食べないこと。粒マスタードや胡椒、大蒜といった類は禁物。肉や魚の蛋白ならかまわぬが、植物性蛋白から生まれる味噌や醤油といった大豆製品も加えない。 もしも、ナス科野菜に嫌いなものがあるとか、食べられないことはないが、なんか嫌な料理だと思ったら、それはナス科不適合因子を抱えているかも知れないから試さない方がよかろう。 食べてみて、大いに満足なら、今後とも、ナス科野菜と仲良くしようではないか。大豆蛋白系調味料との相性も抜群だし。ただし、ナス科に偏らないように十分配慮して。 もちも、なにか違和感を覚えたとしたら、以後、ナス科野菜から遠ざかった方が無難かも。 まあ、以上、素人発想ではあるが。 ○茹でジャガイモにブルーチーズ チーズがお嫌いなら、少量のアンチョビで。 それも駄目なら、バター。 ○皮むき冷やしトマトとパプリカのザク切 マスタード混ぜマヨネーズに酢 ○ナス、ピーマン、ベーコンの油炒め (付記) 特別な理由はないが、トウガラシは除外した。 −−−ナス科の野菜[過去記載]ーーー ・茄子 (2007.8.7) ・馬鈴薯 (2008.5.20) ・馬鈴薯[続] (2009.9.9) ・唐辛子 (2007.9.27) ・枸杞子 (2008.11.25) 「料理講座」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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