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■■■ 「古事記」解釈 [2021.8.10] ■■■
[221] 真木はどの樹木を指すか
"眞賢木(真榊)・麻都婆岐(真椿)・柃(姫榊)・眞拆(正木)・(梻)"を取り上げたが📖、「古事記」にはこれとは別扱いで、"眞木"が登場する。

"正真正銘の木とは、古代から連綿と生き続けてきた樹木という意味。"ということで、コウヤマキ/高野槇/日本金松について書いたことがある。📖正真正銘の木・・・
"この木は、第三紀には北半球に広く分布していた木なのだ。今やそれは褐炭と化してしまった。ただ、その例外の地がある訳。それが、日本と韓国済州島。"
北半球の超古代樹の記憶が残っているのではないかと、推測する訳だ。📖昔の樹木に想いをはべらす・・・
針葉樹ではあるが、これこそが真木では。海人の照葉・広葉信仰一途から脱皮した瞬間と見る。

従って、山野辺の道での巻路域にある玉とも言える巻向山とは、天皇の真木をも意味していたと見る。師木水垣宮天皇📖と言うことで。📖10〜12代総ざらいもちろん、御陵は山邊道勾之岡上。

   《御眞木入日子印惠命譜@[10]崇神
  爾 天下太平 人民富榮
  於是初令貢男弓端之調 女手末之調
  故稱其御世 謂所 知初國之御眞木天皇 也

知初國之天皇のシンボルだから、"眞賢木(真榊)・麻都婆岐(真椿)・柃(姫榊)・眞拆(正木)・(梻)"の類と思ってしまうが、そうだとすると、常緑樹をわざわざ焼却して、水入れに納めるという、尋常ならざる使い方がなされることになる。常識的にはそんな儀式はあり得まい。・・・

   《皇后新羅征討譚@[14]仲哀
  (神)即答詔:
   是 天照大~之御心者・・・
   今寔思求其國者 於天~地祇
    亦 山~及河海之諸~悉奉幣帛
   我之御魂坐于船上 而
    眞木灰納瓠
    亦 箸及比羅傳多作
   皆皆散浮大海 以可度

そこらが高野槇ではないかと考える由縁でもある。この樹木は特別な棺材として使用されていたからである。朝鮮半島にも送っていたようだし。

ただ、一方で日の御門用材になっており、棺材使用などおよそあり得そうにない。
御柱は百枝槻のケヤキが合う。📖欅は高木信仰を引き継いでいるのでは

   《長谷之百枝槻下爲豐樂之時譚@[21]雄略
  天皇坐長谷之百枝槻下 爲豐樂之時
  伊勢國之三重婇指擧大御盞以獻 爾
  其百枝槻葉落 浮於大御盞
  其婇不知落葉浮於盞 猶獻大御酒
  ・・・(采女)即歌曰
    纏向の 日代の宮は
    朝日の 日照る宮
    夕日の日 翔ける宮
    竹の根の 根足る宮
    木の根の 根延ふ宮
    八百よし 斎の宮
    真木さく日の御門

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