■■■ 鳥類/哺乳類の分類 2013.5.7 ■■■ 分子生物学による系統訂正の面白さ 動物の分類を自分の頭で考えると、知的センスが磨かれるのは間違いないのでは。もっともそれは素人だけにしか当てはまらない話。何故なら、知識や方法論を欠くため、分析思考が通用せず、感性の次元で眺めることになるからである。ここが嬉しい点。 どうして、動物にこんな違いが生まれたのか、勝手なストーリーをでっちあげることができるからだ。コレ、一種の構想力のトレーニングと言えなくもない。そういう意味で、動物園に遊びに行くのは、大人の知的遊戯と言えなくもない。まあ、猫族だと、実態は遊んでもらっているだけの話だが。 ■■■分類の話■■■ 東アジアの民俗的分類 (2013.5.2) 舌分類の視点も面白い (2013.4.25) 分類話にこだわる理由 (2013.4.13) 哺乳類から外すべき動物 (2013.4.9) 哺乳類の4分類の詳細化 (2013.4.8) 蹄で見た哺乳類の4分類 (2013.4.4) 哺乳類の4分類化 (2013.4.2) 歯について (2013.4.1) 小生は、爬虫類の概念がよくわからない。トカゲ、カメ、ワニ、恐竜を一緒くたにするセンスについていけないのである。哺乳類の犀だって「殻」がある訳で、「殻」を持つ亀と「鱗」類の蜥蜴と混ぜこぜにするのはどうかと思う。鳥はどう見ても恐竜とそっくりだが、その恐竜は爬虫類で鳥類ではないというのもなんだかね。常識的には、これだけ広くカバーするなら、鳥類を含めて、殻卵類とするしかないと思うが。魚類や両生類と違って、乾燥地域でも卵が孵化する生物群である。卵性の単孔類がここに入らないのがなんとも腑に落ちぬが。 まあ、専門家も、爬虫類はよくわかっていなかったということのようだ。分子生物学的手法のお蔭で、それも次第に整理がついていくことになりそう。理研のゲノム解析によれば、脊椎動物は、概ね、以下のような"家系図"になっている模様。 □U−−−−−−−−−−−−魚類 −◆[デボン紀突入・・・魚の王国] □U □U□U−−−−−−−−−−両生類 □U−◆[石炭紀前半・・・陸上植物の大繁栄] □□□U □□□U□□□U−−−−−−蜥蜴 □□□U□U−◆[石炭紀後半] □□□U−◆□U □□□□□U□U□U−−−−亀 □□□□□U□U−◆[ペルム紀末の生物大量絶滅期(P/T)] □□□□□U□□□U □□□□□U□□□U□U−−鰐 □□□□□U□□□U−◆[三畳紀冒頭] □□□□□U□□□□□U−−−−鳥類 □□□□□U □□□□□U□□□□□□□U−−−単孔類 □□□□□U−−−−−−−◆ □□□□□□□□□□□□□U□U−【イヌ】 □□□□□□□□□□□□□U−◆ □□□□□□□□□□□□□□□U−【ヒト】 (研究論文PRリリース) 独立行政法人理化学研究所 ゲノム解読から明らかになったカメの進化−カメはトカゲに近い動物ではなく、ワニ・トリ・恐竜の親戚だった− 2013年4月29日 さあ、これにどんなストーリーを設定するかである。 実は、蜥蜴が、鰐や恐竜より古い時代の生物ではないかというのは素人はとうの昔から気付いていたこと。 民俗的分類のイの一番は陸棲と水棲での分別。魚類は陸に上がれないが、皮膚から鱗がなくなった両生類は水辺でならなんとか上陸できるとはいえ、卵は水中でしか孵化できない。ところが陸棲なのに、相も変わらず鱗を持つ生物がある。鱗を水分蒸発最低量の皮膚にした蜥蜴である。素人なら、なんの疑問も感じることなく、これが魚に一番近い輩と見るネ。 後は、一気呵成。・・・ペルム紀末の生物大量絶滅期とは、暑くて乾燥した気候が続いた頃の筈。甲羅や鎧は、防御の盾に映るが、犀を見ればわかるように、暑さを避けるための泥付着用皮膚でもある。放熱し易い平板腹生物が目立つようになるのは当然の流れ。そして、それが定着すれば、地上における移動性向上が課題となるだけのこと。おそらく鰐は、陸上でも、結構敏捷に動ける筈である。 それが、裸子植物が繁栄する温暖多湿な気候になれば、動物も増え、王者は巨大な恐竜となっていく訳だ。その大繁栄時期がジュラ紀。そして被子植物が生まれる。そうなれば、空中移動する生物が有利な世界に入って当然。 これが当たりか外れかは知らぬが、シナリオとはこういうもの。分析や知識から生まれたのではないことに注意すべきだ。 多摩動物公園の見所−INDEX >>> HOME>>> (C) 2013 RandDManagement.com |