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■■■ 「古事記」解釈 [2023.6.17] ■■■
[721] 読みは将来解決期待
「古事記」は口誦話語の初文字表記化に挑んだのであるから、当然ながら<書>文字の用例は、本文に出て来る訳が無いだろうが、序文では"史不絶書"とある。一方、<記>文字は"古事記"序文の漢文("大抵所記者")以外にも、音表記文字("毛毛志記能")📖、地文で"不入いれ-ざるるしる-さるる五十九王"として使われている。一方、<錄>は序文("撰錄""訓錄""幷錄三卷")以外は、"所しる-さ-るる廿一王"。
尚、<したた-める>は非使用。

・・・上記、小生の感覚では、妥当とは言い難きルビにしたが、実は、この読みを間違いとも正解とも確定できる根拠は全く無い。それが現実。

例えば、漢文表現利用と見なせば、<所[名詞]+V>なので、"〜する所"との名詞句ということにしたくなる。そうなれば、"しるすところ"あるいは意味から"しるされたところ"としたくなる。いかにも漢文調であるから、他の読み方にすることになるが、漢字順列が漢文的なのだからその方法論が確定できる訳がない。と言うか、そもそも「古事記」の文法基準が整理されていないし、当て読みОKとなれば、自ずと恣意的な読みしかできないというに過ぎないが。
つまり、<記>読みで発生する現象は、たまたま、この文字で発生している訳ではなく、訓読みに関してはどれも同じようなものと言う事。(従って、気付かずの誤読も多々発生していることになろう。)

ちなみに、現代日本語では、これらの文字は、動詞として、以下の様に読まれている。
[音]書,ショ , ロク>する 【サ行変格活用】
く 【カ行五段正格活用】⇒[古語]【四段】
 しるす 【サ行五段正格活用】⇒[古語]【四段】
 る 【ラ行五段正格活用】⇒[古語]【四段】
記/録/したためる 【マ行下一段正格活用】
   ⇒[古語 したた-む]【下二段】

ここで、わざわざ活用用語を持ち出したのは、「古事記」の読み方がてんでバラバラにならざるを得ないのは、この手の文法を金科玉条の如く適応するからだと思うせい。
特に、活用は、分類の意味が理解ようとできまいと、義務教育で徹底的に丸暗記させられるから、どうしてもそう考えてしまうことになる。(ビジネスパーソンや理系脳人間の常識と、活用"分類"が余りにかけ離れているからでもある。そう言っても、なんのことか、わからない人もいるだろうから、以下の素人的でいい加減な記述をご自分で眺めて欲しい。)
・・・換言すれば、そのうち、新時代の人達によって、まともな日本語新文法が誕生すると予想しているということ。その時点で、倭語の見方も大きく変わる筈で、そこで、初めて「古事記」の読み方がわかってくる。現時点でいくら頑張ったところで無理と言っても過言ではなかろう。

実の所、記憶は定かではないが、活用はこの様に覚えさせられた。・・・
≪五段正格活用@現代文≫
しる【語幹】  ≪-s_≫【語尾】=サ行活用
[__]記さ-ない 【未然形】①≪-sa≫
[__]記し-ます 【連用形】②≪-si≫
[__]記す。 【終止形/言い切り③≪-su≫
[__]記す-こと/とき 【連体形】③≪-su≫
[__]記せ-ば 【仮定形】④≪-se≫
[__]記せ。 【命令形@意味 or 言い切り@構文④≪-se≫
[__]記そ-う 【未然形】    ⑤≪-so≫
≪四段活用@古文≫
記さ-ず【未然形】①≪-sa≫
記し-けり 【連用形】②≪-si≫
記す 【終止形】③≪-su≫
記す-こと/とき/もの 【連体形】③≪-su≫
記せ-ども 【已然形】④≪-se≫
記せ 【命令形】④≪-se≫

しかし、よくよく考えるとこう書ける。・・・
≪五段+1正格活用@現代文≫
【語幹=非活用部】  ≪-k_≫【語尾=活用部=カ行活用
[過去]書い-た([音便]書き-た)    ❶≪-i≫
[進行]書い-て-いる([音便]書き-て-いる)
[使役]書か-せる
[受身]書か-される
[__][不承]書か-ない 【未然形@意味①≪-ka≫
[拒絶]書か-ず/ぬ
[__][丁寧]書き-ます 【連用形@構文②≪-ki≫
[意欲]書き-たい
[並列]書き-ながら
[__]書く⛔ 【終止形/言い切り@構文=辞書infinitive③≪-ku≫
[__]書く-こと/とき 【連体形@構文=動詞の名詞化③≪-ku≫
[理由]書く-から
[推量]書く-だろう
[__][条件]書け-ば 【仮定形@意味④≪-ke≫
[仮定]書け-たら
[可能]書け-
[不能]書け-ない
[命令]書け(よ)❕ 【命令形@意味 or 言い切り@構文④≪-ke≫
[意志]書こ-う    ⑤≪-ko≫
≪四段活用@古文≫…現代文に合わせた分類。
書か-ず【未然形】①≪-ka≫
書き-けり 【連用形】②≪-ki≫
書く。 【終止形】③≪-ku≫
書く-こと/とき/もの 【連体形】③≪-ku≫
書け-ども 【已然形】④≪-ke≫
書け! 【命令形】④≪-ke≫
【古文活用⇒現代文活用】四段活用・下一段活用・ナ行変格活用・ラ行変格活用⇒五段活用 上一段活用・上二段活用⇒上一段活用 下二段活用⇒下一段活用 カ行変格活用⇒カ行変格活用 サ行変格活用⇒サ行変格活用

(〜に)アり アり ヲり イマすについては、検討したが📖在有居坐は類語では無い、このうちの<有>の活用を、ついでに見ておこう。小生は"有ら-ない"という言い回しは耳にしたことはない。
≪五段+1正格活用@現代文≫
【語幹】  ≪-r_≫【語尾】
[過去]有っ-た([音便]有り-た)    ❶≪-tsu≫
[否定]-ない 【未然形@意味①≪-ra≫
  ⇒有ら-ず  [関西方言]有ら-へん
  ⇒有り-は-しない
[__][丁寧]有り-ます 【連用形@構文②≪-ri≫
[__]有る⛔ 【終止形/言い切り@構文=辞書infinitive③≪-ru≫
[__]有る-こと/とき 【連体形@構文=動詞の名詞化③≪-ru≫
[条件]有れ-ば 【仮定形@意味④≪-re≫
[命令]有れ❕ 【命令形@意味 or 言い切り@構文④≪-re≫
[意志]有ろ-う    ⑤≪-ro≫
≪ラ行変格活用@古文≫…有り 居り 侍り 坐そかり の4語彙
有ら-ず【未然形】①≪-ra≫
有り-けり 【連用形】②≪-ri≫
有り。 【終止形】③≪-ri≫
有る-こと/とき/もの 【連体形】③≪-ru≫
有れ-ども 【已然形】④≪-re≫
有れ! 【命令形】④≪-re≫
≪「古事記」 "有"用例≫
------[序] 時有舍人
------㊤ 有面四每面有名 於葦原中國所有"宇都志伎" 以爲人有其河上 身一有八頭八尾 并有五名 有欲婚稻羽之八上比賣之心共行稻羽時 告其子言汝者有此間者 有歸來神 是時有光海 "伊多久佐夜藝弖"有"祁理" 或有邪心者 我子者不死有"祁理" 亦有可白子乎於是亦白之亦我子有建御名方神 上光高天原下光葦原中國之神於是有 汝者雖有手弱女人 問有汝之兄弟乎 將有味御路 傍之井上有湯津香木 於井有光仰見者有麗壯夫 若人有門外哉答曰有人坐 吾門有麗人 若有何由故 若有由哉 若有取此鉤魚乎 有鉤
------㊥ 專有平其國之横刀 信有横刀 作筌有取魚人 其井有光 有兄宇迦斯 間有媛女 有二女 於是有神壯夫 有麗美壯夫 是有何表也 必有是表焉 故即有得后之心 誠有驗者 若有未誨乎 西方有熊曾建二人 西方有熊曾建二人 詔若有急事 有大沼 火打有其嚢 不失猶有 西方有國 唯有大海 有令治天下之心也 若有賢人者貢上 有殺其弟皇子之情 茲山有忿怒之大猪 有新羅國主之子 新羅國有一沼 亦有一賤夫 於是有二神 若汝有得此孃子者
------㊦ 有變三色之奇虫 有一高樹 爲吾雖有大功 有一長病 若疑有如此大命 汝有所思乎 何有所思 詔吾恆有所思 還爲有邪心乎 有怠緩之心 若有此家乎 有上堅魚 奴有者隨奴不覺 有洗衣童女 有童女 有其自所向之山尾 有宇都志意美者 有應白事
------[歌] <阿理>登岐加志弖:有りと聞かして
📖 多布斗久阿理祁理:尊く有りけり📖 比登邇<阿理>勢婆:人に在りせば📖 意富韋古賀波良邇<阿流>:大猪子が腹にあれ📖 <阿理>登伊波婆許曾爾:有りと言はばこそに📖 美延受加母<阿良>牟:見えずかもあらむ📖

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