→表紙 →目次 | オジサンのための料理講座 ↓イラスト (C) SweetRoom 2013.9.25 |
| 十字花野菜適合度確認レシピ…四枚の花弁と細かな種が詰まった細長い鞘が外面的特徴の植物をブラシカ科と名付けている。ケールのラテン語のようだ。代表的なのがアブラナなので、和名だとアブラナ科だ。昔は十字花植物と覚えさせられたものだが。内面的特徴としては、カラシ油配糖体を含むこと。壊れると、アリル辛子油になり、刺激が生まれる。昆虫忌避成分だが、モンシロチョウの幼虫と人間だけは、その葉が大好きとくる。虫は大丈夫だろうが、ヒトははたして大量に食べるとどんな影響が出るものなのだろうか。まあ、常識的にはとんでもなく多量に食べなければ、健康にプラスに働くというか、そうなるように体が対応しているということなのだろう。 なにせ、辛子成分や油分だけ抽出し使ったりしても、どうということはないのだから。 ユーラシアの人々にとっては少なくとも2000年以上食べてきた上に、様々な品種改良を行ってきた野菜であるから、体に合わないというより、これに合わせた体になっていると考えた方がよさそう。しかし、種類が驚くほど多いから、どれが好きかはよくわからなくなっているのでは。 一度、できる限り網羅的に試してみることをお勧めしたい。 この場合、試すのはあくまでも「葉」である。 いけそうなら、まずは生で。 そして、茹でるか、油で炒めるだけのもの。 できる限り塩だけで野菜を味わうの方がよいが、それでは全く美味しく感じないかも知れぬので、シンプルな調味料は使うことにしよう。醤油のようなアミノ酸系、香辛料、油、酢はOKということで。ただ、ドレッシング化せず、テーブル上でどれでも使える状態にしておくこととしよう。 まあ、要するに、十字花野菜における自分の好みを知ろうという企画。どんなドレッシングが合うかではないから、そこを間違わないようにしたい。できる限り多種の野菜を一時に食べようということ。どんなものがあるのか、どんな特徴があり、コストパフォーマンスはどうかもついでに見ておこうではないか。 尚、食べるのは葉野菜のみ。本格的食事の一環にしないこと。そうすると、一緒に供される料理との相性で好き嫌いが生まれてしまうのでよくわからくなる。 −−−準備−−− 生で食べるものは、すぐ食べれる状態にして、皿ごと冷蔵庫に。 茹でるものは、すぐ湯に入れられる状態にしておく。鍋は、都度、野菜を網籠に入れて茹でるので、できるだけ大きなものが望ましい。(共用)湯が沸いたら塩を入れておく。茹であがったらすぐ流水で洗えるようにボウルが必要。 油炒めの野菜も同様。フライパンは、調理毎に洗って、油を敷く必要があるので、その体制で。 −−−対象とする野菜−−− ○○○ケール改良作物系の葉○○○ ○キャベツ (甘藍[→2008.1.8]) 表面が蝋を塗ったようになっているのが特徴である。季節や栽培条件で葉の硬さがえらく違うので、どれを標準とすべきかが悩ましいところ。3種類用意したい。・・・(1) 葉そのまま、(2) 細い千切り、(3) 太目の千切り まずは(1)で、なにもつけずに味わってみたい。あとは、お好み。(2)は油炒めで。どぶどぶソース掛けになりかねない、生の千切りは避けた方がよい。(3)は茹でてザワークラウト風に。 ソース味やドレッシングで食べているようにならないように注意すること。 ○紫キャベツ これは上記(3)。見た目の違いだけか、じっくり味わってみるとよい。 ○芽キャベツ 腋芽だが、玉のように巻いた葉なので対象にした。これどういう訳か人気が出ないようだが、小生は好みである。重量比では確かにコストパフォーマンスはえらく悪いが、味がいかにも十字花野菜という感じなので、お勧めしたい。ママでの茹でと油炒め。 以下は葉ではないから、カットしよう。 【 花 】 ブロッコリー、 カリフラワー 【 茎 】 コールラビ ○○○大根系の葉○○○ ○大根葉/すずしろ(幼葉) 1cm程度に切って、茹でと油炒めで。葉は飾りでしかなく、食用対応でないものが多いので注意。尚、色々な大根があるがなかなか手に入らぬのが実情。そこは、あきらめるしかない。 (地大根[→2006.7.5]) 加工品は対象外。 (乾燥大根[→2007.7.17]) ○○○「菜っ葉」系の葉○○○ 【油菜系】 茹でて御浸し的に。生でサラダにもできるものもあるが、割愛してもよかろう。漬け菜として使われる訳だが、これは即時供せるようなものでなく、発酵過程が必要なので、試したいなら加工品購入にしたい。漬物以外見かけないものもあるが、時に登場する。 ・菜花 [→2008.2.19] ・芭蕉菜@江刺 ・芥子菜 ・高菜 ・しゃくし菜@秩父 ・京菜 ・水菜 [→2007.12.25] ・壬生菜 【蕪菜系】 根菜として考えず、葉野菜として。油菜系と同様に。尚、蕪菜だけは、油炒めもお試しに。・・・蕪 [→2007.7.31]、赤蕪 [→2009.8.4]、二十日大根 [→2009.6.16] ・蕪葉 以下は、葉野菜を売っているのを見かけたことはない。漬け菜専用とも思えないが、漬物でしか入手できそうにない。 ・野沢菜@信州 ・すぐき菜@上賀茂 ・中島菜 【上記以外系幅広葉】 御浸しと油炒めで。煮物にしないこと。 ・小松菜 ・広島菜・・・漬物はあるが、葉野菜は見かけない。 ・唐人菜@長崎・・・漬物で見かけただけ。 ・青梗菜 【上記以外系幅巻葉】 水分リッチな野菜なので、御浸しのみで評価したい。「湯(スープ)」に抜群に合う訳だが、その利点は考えないこと。尚、浅漬けも避けよう。 ・白菜 [→2007.11.20] そうそう、モヤシもあるが、葉モノとはずいぶんと違うので、別途試したらどうだろうか。・・・貝割菜(大根)、ブロッコリースプラウト、レッドキャベツスプラウトは目につく商品であるし。どうでもよい話だが、「安全」のために殺菌剤濃度をできる限り薄めるべしという驚くべき主張をくり広げる人達がいるので、生食にあたっては十分に流水で洗った方がよいと思う。 ここから先はオプション。 ○○○洋野菜葉物○○○ この辺りは、人それぞれ。小生は大好きだが。 ・クレソン/Cresson [→2009.5.12] ・ルッコラ ○○○辛味葉○○○ Wasabi (山葵[→2007.10.9])は国際化してきたようだが、欧米人にとっては、ホースラディッシュほど嬉しいものではないようだ。葉や茎は山葵漬けになるが、山葵菜もスーパーに並ぶことがあるので、先ずは御浸しで、お試しになるとよいだろう。あまりの刺激で圧倒されたことがある。 せっかくブラシカ科を眺めたので、いわゆるカラシ原料の植物名も記載しておこう。小生は、一度もお目にかかったことがない。 ○○○芥子の種○○○ ・クロカラシ 「料理講座」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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