■■■ 「古事記」叙事的訓読  ■■■
倭建命御歌箇所
軽太子の同腹兄妹相姦譚は19代天皇の章に属してはいるものの📖、崩御後ろの空位期間であり、20代天皇に即位する穴穗御子の軍勢に包囲されて皇嗣の地位を失ってしまう訳で、皇統のつなぎ目の役割を果たしているので、独立歌物語ではあるものの、流れに沿った位置付けといえよう。

しかし、同様に歌物語的様相を示す倭建命譚の方は、あくまでも12代天皇の詔に沿った活動を描いている訳で、文芸的に見ればさも独立している様に映るものの、完全に組み込まれている。しかし、天皇譚に方の著述は膨大な数の御子名記載を除けば、比較するべきもないほどに僅少。その対比が実に印象的。

天皇の記述様式に則て、御子一覧や御陵地記載もあるから、実態的には天皇扱いの構成になっていると云えよう。・・・

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  ❿御眞木入日子印惠命
  ⓫伊久米伊理毘古伊佐知命
  ⓬大帶日子淤斯呂和氣天皇
     ㊀纒向之日代宮
       ⓵治天下 ⓶七十七王 ⓷定部
     ㊁小碓命/倭建命御子
       ⓵小碓命之建荒之情
       ⓶取熊曾建兄弟二人
       ⓷稱御名謂倭建命
       ⓸殺出雲建
          📖やつめさす出雲建が
       ⓹阿豆麻
        ❶言向和平東方十二道之荒夫琉~
        ❷弟橘比賣命
          📖さねさし相武の小沼に
        ❸酒折宮
          📖吾妻はや
          📖新治筑波を過ぎて
          📖日々並べて夜には九夜
        ❹美夜受比賣
          📖久方の天香久山
          📖高光る日の皇子八隅知し
        ❺伊服岐能山之神
          📖尾張に直に向かへる
       ⓺歌竟卽崩
          📖倭は国のまほろば
          📖命の全けむ人は
          📖はしけやし我家の方よ
          📖少女の床の辺に
       ⓻作御陵
          📖水漬きの田の稲柄に
          📖浅小竹原腰難む
          📖海処行けば腰難む
          📖浜つ千鳥浜由は行かず
       ⓼御子㊂御陵
  ⓭若帶日子天皇

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