2016.5.31 「酉陽雑俎」の面白さ 庚申信仰の大元 道教が寄生虫を鬼神とみなした。 それをご教訓化するのは仏教。中華の風土には馴染まないが。 ご都合主義的なカルト的屁理屈を好む社会なのだ。 →本文 2016.5.30 「酉陽雑俎」の面白さ 異質=差別対象 棲息動植物の記載をママ讀むこと勿れ。 中華思想からくる差別感の発露でもある。 食人肉愛好者も少なくなかった訳で。 →本文 2016.5.29 「酉陽雑俎」の面白さ 金剛経のご利益話の背景 玄宗は独裁強化のため道佛儒を利用。金剛経を頒布。 しかし、土着信仰は本来の仏道とは相いれない。 「酉陽雑俎」は、その問題を指摘した書でもある。 →本文 2016.5.28 「酉陽雑俎」の面白さ 画論 寺塔記は画論として扱われるようだ。 官僚的ランク付けハンドブックではないからか。 呉道玄の作品の感想を書いたせいもあるかも。 →本文 2016.5.27 「酉陽雑俎」の面白さ 象鼻杯 蓮葉杯行事は仕掛け人がいたとのこと。 唐代はその形象酒器が流行したようだ。 象鼻杯は「酉陽雑俎」からの命名。 →本文 2016.5.26 「酉陽雑俎」の面白さ 真鍮の仏像 日本には伝来しなかったが、真鍮仏は高貴なもの。 貴重な素材だったので、鋳潰され残存していないようだ。 そんな仏像話はある意味鎮魂歌。 →本文 2016.5.25 「酉陽雑俎」の面白さ 欲深の真似ごと説話 欲を出す性悪者は破滅との説話はどこにでもある。 鬼が打出の小槌を所有し、顔を変形させた点がユニーク。 それが辺境的に映るのであろう。 →本文 2016.5.24 「酉陽雑俎」の面白さ 葬儀の原点 呪術師葬儀を脱したが、骨埋葬の墓所信仰にかわっただけ。 清明と寒食の風習とは、まさしくソレ。 →本文 2016.5.23 「酉陽雑俎」の面白さ 杜子春の元ネタ 玄奘が引いた伝承話は術士と烈士の対比が主題。 邪心の士との取り組みの結末を示したとも言えよう。 改編作品とはそこを曖昧化したもの。 →本文 2016.5.22 「酉陽雑俎」の面白さ 歌垣考 唐代に踏歌が大流行。歌垣のエンタテインメント化。 しかし、それは恋を生む歌垣の心根を伝えるものでもある。 進士には、ジーンとくるものがあったろう。 →本文 2016.5.21 「酉陽雑俎」の面白さ 堕胎の説話 夜叉が村娘を愛してしまったお話。 怪奇譚と言うより、仏教説話風に仕上がっている。 そこに堕胎薬を絡めた小説。 →本文 2016.5.20 「酉陽雑俎」の面白さ 奇形児の取り扱い 異形の扱いは社会的な取り決めに過ぎない。神とか、鬼とか。 従って、想像の生物であることも。 その発祥が奇形児であろうとなかろうと。 →本文 2016.5.19 「酉陽雑俎」の面白さ 花の精霊達と親しむの図 花の生気を頂戴し長生という話にすぎぬ。 しかし、そこには民俗的な美しさが籠められている。 "花朝節"を残したかったということ。 →本文 2016.5.18 「酉陽雑俎」の面白さ 徐敬業の逸話 祖父が孫を殺そうと図る。一族壊滅を防ぐため。 しかし、勇にして才ありで、奇跡的に生き延びる。 だが、社会的には凡人にすぎず、反乱を起こし自滅。 →本文 2016.5.17 「酉陽雑俎」の面白さ 錬金術強奪 術を教えろと脅迫されたらどうするか。 それだけの話だが、読み方はイロイロ。 →本文 2016.5.16 「酉陽雑俎」の面白さ 現代的には異様な仏像 「酉陽雑俎」だけが伝えるお寺と仏像の話。 怪奇ではないが、異様な仏像である。 経絡が示されているというのだから。 →本文 2016.5.15 「酉陽雑俎」の面白さ 瀆神か水妖か 水妖に映れば、即、皆で殺戮が中華的文化。 それから逃れるには、怪の官僚に任命してもらうしかない。 馬の官僚に河の怪が従ったとも言えよう。 →本文 2016.5.14 「酉陽雑俎」の面白さ ゴチャゴチャの河伯 黄河の神の実態ははっきりしない。 水神ではなく、部族神的様相も散見されるから。 黄河のIDを無くし、単なる水官にされた可能性も。 →本文 2016.5.13 「酉陽雑俎」の面白さ 有識無面目の帝江 無頭6足4翼の"渾沌"は七竅のお蔭で死亡。 それは踊る識者たる神鳥のモチーフそのもの。 知的表現の本質を考えさせられるお話。 →本文 2016.5.12 「酉陽雑俎」の面白さ 虱話の意味 虱は宿主が死にかけると一斉に逃げ出す。 盤古の虱も同じか。 女媧の泥の民はそうはいかぬが。 →本文 2016.5.11 「酉陽雑俎」の面白さ 女媧神話 李朝の存続危機の時、蛇身の地母神信仰が表に。 女媧は中原由来ということ。 →本文 2016.5.10 「酉陽雑俎」の面白さ 野草藪煙草 ハラワタを抜いた鹿に野草を詰めてみた話。 どうみても、生理活性効果の確認実験である。 死を招く丹薬愛好風土を揶揄しているようなもの。 →本文 2016.5.9 「酉陽雑俎」の面白さ 老子 老子の容貌は奇々怪々。1,200もの号あり。 その混沌さこそが道教としてまとまれる秘訣。 不老不死宗教のなせる技。 →本文 2016.5.8 「酉陽雑俎」の面白さ 鶴の恩返し 鶴に関する特別な話がある訳ではない。 怪我した鶴を助けるために血を提供するだけ。 それが何を意味するのかよくわからない。 →本文 2016.5.7 「酉陽雑俎」の面白さ 器物霊 日本的心情だと、妖怪も暖かく迎えたりする。 酉陽雑俎所載の器物霊譚の書き方にそれを感じる。 中華文化からすると例外的な姿勢では。 →本文 2016.5.6 「酉陽雑俎」の面白さ 柿の七絶 実の美味しさ賞賛話でない点が秀逸。 人々の生活に寄与してくれる有難さを指摘。 俗説とされているが、段成式補作では。 →本文 2016.5.5 「酉陽雑俎」の面白さ 廃仏仕掛け人の知 宰相 李吉甫のモノの見方には一目置いていたようだ。 續集の動植物譚でその辺りを詳述。 現代的にいえば科学的目線ということになろうか。 →本文 2016.5.4 「酉陽雑俎」の面白さ 貝母 少量、色々な薬を試し、よさげなのを使って奏功した例を記載。 使い過ぎるとお陀仏的な意味も込められていそう。 民間の胡散臭いのは危険とも。 →本文 2016.5.3 「酉陽雑俎」の面白さ 後書き考 最終巻は飼鷹薀蓄話。そういう時代。 しかし、それは比喩かも。一部のインテリしかわからぬが。 それが段成式流。 →本文 2016.5.2 「酉陽雑俎」の面白さ 小説論 小説はつまらぬものとされていたようだ。 「酉陽雑俎」はそれに抗した挑戦的な作品。 他の志怪書や博物学書とは違う。 →本文 2016.5.1 「酉陽雑俎」の面白さ 前世記憶 生まれ変わるお話は現代でも廃れない。 古層の部族信仰に由来しているのであろう。 →本文 |